ぺとぺとさん 第10話「スカウト」

 可もなく不可もないといった作りのように感じました。見どころはぺと子とくぐるの萌え表情なんでしょうけど物語性にはほとんど関係ないですし。カンナの描写も結論自体はもう前回のうちに出ております。どこかのサイトで読んだのですが、前回のカンナとぺと子の父の遭遇場面は原作にはないとのことでした。もしかしてこのアニメは原作を忠実になぞっているのでしょうか。原作にはないオリジナルの場面が出たからといって私的にはそんなにアドバンテージには感じません。が難しいところ。私が面白いと感じているのは原作自体が優れているからなのか、アニメの脚色が優れているからか、もしかすると両方の相乗効果かも知れず。くぐるではないけれど結論を言うと、穏やかな展開が続いたのでこの作品が何を言いたいのかわかりにくくなっているような気がするのです。前回までの展開として、東京に地元のPRをしに行くところまではリアリティがあるのですが、いもてんはなんか方向性が違うような気が。まだ3話もあるので、最終回まで見ないとわかりませんが。このクールで話を閉じるつもりはないのかな?。
 違うもの同士の共生がテーマでしたが、やっぱり同じ釜の飯を食うのが一番ってことでしょうか。パレスチナのある地方ででアラブとユダヤが一緒に住んでいるところがあるらしくて、そこでは民族間の対立というのがあまり見られないそうです。とくに子供同士は学校で机を並べて触れ合っているせいかあまり偏見を持っていないらしい。世界各地には例えばチャイナタウンやリトルトーキョーのように同じ民族がテリトリーを作って肩寄せあって暮らしていたりするんですが、そんなことをしないほうが良い結果に繋がるのかも知れないということなんでしょうか。同じ土地に混じりあって住み、喜怒哀楽をともにすればわかりあえる部分もあるよという主張のように感じます。妖怪の能力をただ毛嫌いするのではなく、長所として生活に利用するというのが前回の角田巡査部長の描写でしょうし。シンゴの色気に焦点が当たるとわかりにくくなるんですが、少なくともここ数話のまったりした展開はそんなことが言いたいんではなかろうかと。アピールとしては弱いんですけどね。
 これでカンナは退場?。最終回に向けて話が動き始めたようですがなんか物足りないような気がするんです。べつに文句をつけるところなんてないんですけどね。