第4話「ファイナル・アンサー」内容

 アバンらしきもの。あぁ思い出したくない。しかしサンリらしい理由ではあるし、視聴者として見ても空気が和んだのは確かなので、それはそれでありなのかもしれないですね。きっと原作もこうなっているんでしょう。少し後の場面でもサンリの告白が効果を発揮したといってます。なんか、ドクター秩父山の「かわいいから許す」的ノリか?
 さて、やっと敵の顔が見えました。登場人物の名前まで紹介されています。エルロイ提督、ヘルマン報道官、今回の敵ファレス提督。優れた劇に魅力的な敵は欠かせません。
 シノン側の登場人物紹介も今回でほぼ終了です。クローズアップされるのはミユリですが、砲術科の残りの2人(大女のイマリ、メッシュのユキノ)はサンリとのからみにおいて、航海科の残りの2人(無口女レンナ、黒長髪アキホ)は今回カメラの標的になっています。軍医・補給長・機関長・技術士官も役割がわかるように紹介済み。なので本格的なストーリーが今から始まると見ていいでしょう。
 宣戦布告。前に潜航艦であることが明かされているのですが、あらためて敵の情報収集、分析、討論と「議論」の形をとっています。そして対策の決定、試行錯誤とつづきます。主人公側の登場人物紹介がひととおり終わったところでオペレーターズの9人が一堂に会します。職掌の違いはあれど、全員が一丸となっている姿はやはり民主主義のメタファーなんでしょうか。そのあとのアリさんアリさんどこかしら、都会の蟻さん温泉好きで、田舎の蟻さんさ…と言っている出展は何なのですか?誰かご存知の方がいらしたら教えてください。
 努力をしていても、すんなりと解決させてはくれません。主人公たちに困難を与え、それを乗り越えていく場面を提示します。そして、彼女(達)が考えた修正案が魚雷を星弾がわりに使って敵を発見しやすくするというもの。旧帝国海軍でも戦艦の一斉射、魚雷の一発は一軒の豪華な家が建つほどの金額だったといいます。それを使い捨て同然で50発ですか。ウヒョー。金銭感覚がずれたシノン達、しかもそれをOKする銀河ネットワークですが、彼女たちは無駄遣いをしたがゆえに命を失わずに済み、旧軍はコスト意識があったはずなのに国を失ったわけです。なんか皮肉な描き方だなぁ。でもスタッフの言いたいことは伝わって来ます。危機に際しての力点の捉え方、置き方なんでしょうね。まちがうと大きなものを失うってことでしょうか。話はずれますが、魚雷、航続距離の長い独行艦、若く命知らずで優秀な乗組員(数は少なめ)という単語などから潜水艦戦というイメージを受けます。たしかにこれをテーマにした映像作品は、絵が地味で乗組員の心理描写が主になっていますしね。
 問題の解決。カタルシスですね。誇り高き男ファレス提督の見苦しい最後を描かなかったのはスタッフの思いやりでしょうか?ファレス提督側を詳しく描くだけの余裕がなかったのは事実でしょうけど。物足りないという人がいますが、それは確かにわかります。後5分時間があったらなぁ。いや3分でもいいんだが。
 敵方の描写です。次々と入る報告から推測しうる状況、その後に指示する行動が的確なことからエルロイ提督がただものでないことがわかります。かれが好敵手になるのか味方になるのかわかりませんが、彼と主人公たちの邂逅が楽しみになってきます。
 いつも敬語なサンリの「返事、待ってるから」という台詞でタカイとサンリの心理的距離が短くなったことが示されます。しばらくはこの話題から遠ざかってくれるんでしょうか。そのあとにこれからの行動予定地と陰謀が示されて引きとなります。って、レッドドワーフってあのコメディSFのですか?