コト天ノベライズ版読了。

 実際には昨日。
 ゲームのシナリオ部分は育成部分に押されて不完全燃焼気味だったので、ノベライズだとさぞかし深みのあるものになっているかもと期待していたが、結論を言ってしまうと期待外れ。著者のむとうやすゆきは、コト天2(同じヒロインを使ったソフトボール部版)のシナリオもやっているから、それなりに評価されてのことだろうし、実際文章力自体は悪いとは思えないので、構成要求を満たすためにかなり無理をしているんだろうなとは思う。自分が見たアニメではローリング☆ガールズを手がけてた人。 
ゲーム中のヒロイン全員との場面を描く必要があったのか、数十頁以内には必ず濡れ場描写があり、その濡れ場描写が無味乾燥なのでいわゆる実用としても使えないという。そもそもこういうノベライズの購買層ってのは、おそらくゲームでのヒロインとの思い出をゲームの無駄な操作をさせられるというストレス抜きで楽しもうってのが本筋だろうから、自分のように濡れ場はなくて構わないからキャラの深みを増す方向で読ませるものが欲しいってのはまぁ無茶な相談だろう。こういうものゝヽベライズだと大抵ヒロインは一人に絞って残りのヒロインは修飾ってパターンが多いから、てっきり自分もそうだろうと思っていた。
 ピンパイだからアニメ版もあって、アニメオリジナルヒロインのエピソードも小説にかなりの部分入れているもんだから、薄味も薄味で困惑してしまった。企画の方向性が間違っているから作者も読者も得をしないってところかな。