氷菓 第10話

 まぁそれでもいゝんじゃない、完璧を目指さなくてもとは思う。
 映画の結末の推理踊り場編。いやもうなんか誰が犯人でも、視聴者としてはどうでもよいのであって、主人公がどう辻褄合わせをそれなりの驚きをもって示してくれているかを満たしてくれていれば十分なんだよな。いちおうもっとすっきりした解答を次回に示してくれるようだから、それはそれで楽しみにはなっているんだけど、これで〆てもらっても別に文句はないというか。
 今回は才能がテーマになっていて、主人公が一皮剥ける様子がまぁそれなりではあるんだが、それよりは、主人公の脇を固めるキャラが持ち味を発揮して主人公の手助けになるという構造がなんとも温かい。そして才能に対する敬意だけでなくて嫉妬も描かれているのがなんとも。
 まぁ、題材にそれほどインパクトはなく、日常が優れてクローズアップされているわけではないから、劇的という意味でのドラマ性はないんだけど、逆に日常の切り出し方は自分的には結構評価してしまうというか。スノビズムも入れているところがちょっと憎いというか。