幸腹グラフィティ 第11話

 受験を控えた応援食の巻。
 リョウたちは中二だと思ってたんだけど、そもそもリョウときりんが出会ったのが中二の末で、今まで描いてきたのは中三のことだったと考えるのが確かに自然だわな。受験対策の予備校通いは最終学年のみで十分と考えるべきだろうし。しかし、地方だと美術学校自体がほとんどなく、そうなるとそのための予備校なんてあるはずがないということになるのだが、都会はスゲぇというしか。というか、国家規模のデザイン対策ってことでもないんだったら、わざわざメインストリームの学校という体裁をそもそもとるべきなのか?というのはある。塾とか専門学校とかで十分じゃ?。内容はさすがに違うが、代アニと構造的に何が違うのか。
 とまぁ盛大に逸れたが、まぁ今回もテキスト部分はどうでもよい内容。あたりまえのことに気付きましたよというだけのお話。リョウの両親の仕事もはぐらかしてるのはなぜなんだろ?。普通に適当なインフラ関連の企業を挙げときゃよいのに、そうしないのは電力会社とかそういう今ホットな話題の非常に悪辣な企業という設定だったとかそんなの?。
 なんか食に関しても設定がなげやりというか、インスタントラーメンだのカツサンドだの、喧嘩を売ってんのかとすら思った。受験生のためのインスタントラーメンという設定は、一人暮らしで受験を控えて料理なんてものに時間をかけている暇がないという配慮からのものだろうから、人に作ってもらって幸せだとか意味わからん。カツサンドも、サンドイッチはそもそも手抜き料理であって、ありあわせのものを短時間にパンに挟んで…というものだから、その具にわざわざ揚げ物という準備や後片付けに非常に手間のかゝるものを用意して、いかにもお手伝いさんが作るからいくらでも夜食程度にコストをかけられるぞカネ持ちスゲーなという嫌味なものを感じてしまう。それも見せ方が重箱にぴっちりと、切り口も揃えてという、見かけは地味だがいかにも手間と技術を要するというもの。そういうあり方はむしろ感心すべきものではあるんだが、それを年端も行かない子供がその意味もわからず表面的なところで感謝感激してるのだから底の浅いものにしか見えない。中盤まではこの作品も、素材としてはありふれていてもそれなりにキッチリまとめていたのが、この終盤の1〜2話で急に劣化したようなものに感じてしまった。まぁ終わりなき日常を描く作品だから、いちいち出来に文句をつけてもしょうがないのだが、キャラの一年の活動を季節感を考慮しながら時間の推移を描いており、受験を通していちおう彼女達のゴールを終末点に据えているのだから、それなりに〆はあるんだろうし、そういう意味で最終回はそれなりのまとまりを見せてくれるのだと思うが、どうだろ?。続編でもあって、まだまだ俺達の戦いはこれからだEndってんならそれはそれでわかるけど、続編がなくて投げっぱなしだったら、うん、まぁ、そりゃグラフィティだからなと納得するしかないわな。