緋色の欠片 第二章 第2話

 なんかいきなりだな。
 犬戒が裏切っていたことゝ、大蛇が裏切っていくというお話。まぁ大蛇になにか考えがあってロゴスに潜り込んだんだろうが、母親が生贄にされたという過去が裏切りのリアリティを増していて唸らされる。
 狐邑が大蛇離脱後の守護五家をまとめていたのがオモロかったな。大蛇より集団をより把握しているっぽく見えて、へぇと思わされる。大蛇が裏切るはずがないと周囲を安心させる発言も役割を考えてのことだろう。しかし、視聴者は母親の件があって、本当に大蛇が裏切っているという可能性を考えざるを得ないんで、小さなときから一緒に過ごしてきたからといっても、その言葉が空虚に聞こえてくる。話としてはドン臭い感じがするんだけど、妙にポイントを抑えていて、大蛇離脱後の珠紀周辺の微妙な雰囲気がよく表されているんだよな。
 しかし、贄の儀、本当に他人を犠牲にするんだな。前回ちょっと頭に浮かんだんだけど、あまりにもえげつないんで、可能性は薄いなとか思ってたんだよ。でもスグに謎を明かしたからな。この思い切りの良さにも感心させられてしまう。
 というわけで、珠紀の理想的なリーダー像はちょっとお預けっぽい。まぁ普通過去の裏切りと現在進行中の裏切りの両方を抱えてうまく取り計らえるはずもなく、せめて言えるのが珠紀よく我慢したなぐらい。この状況をどうまとめるのかちょっと気になるね。ドラマ性を重視してしばらく振り回すのか、それとも珠紀の成長と併せて解決方法を早めに示してくるのか。どっちでも楽しみではある。