LAST EXILE 第8話

 うーん、カジノって、もともと権力者の収入源(だから橋下も安倍も血眼になってカジノ法案を推し進めるのだ)なので、不正てんこ盛りなのはまぁその通り。しかしあれほどあからさまにやったらそもそも客が寄り付かないだろという無粋なことを言ってみる。フツーに考えてゴライアス粛清のための前フリだわな。しかしなんで貴族を優遇するとカネ蔓になるのかよくわからん。あの描写を見ると、賭けで優遇した分以上の見返りがあるとも思えんしな。
 結構面白いのがアリスティアとクラウス、モランとラヴィのカップリングにしておきながら、そのへん進展させようとする気が無いこと。萌えアニメだったらそこらへん物語をかき混ぜるためにもっと色恋沙汰にしてもよさそうなもんだけど、この作品自体萌えアニメではなさそうだしな。しかし白の寝ぼすけをクラウスに喩えているという説明が念を押しすぎ。わざわざ赤をタチアナと整備員に叫ばせているしな。
 レッドアウトしたりクラウスへの想いがありながら、そのへんあまり深く掘り下げないラヴィの描写にも注目させられた。まぁうじうじしないって設定だろうけど、そであるにせよ、こういうさらっとした流れが物語の雰囲気を穏やかにするので、そこらへん考えているんだと思われる。
 おそらくこれが銀ファムのエリダラーダの回に相当しそうなんだけど、銀ファムの場合割と決意っぽいものが強かったんであまり重ね合わせが重要視されていたのでもなさそうだな。いけすかねぇゴライアスが沈んでスッキリだし、無能どころか有害なリーダーのおかげで皆殺しにされる*1というのがまた現実と似ていて哀れさと幻滅とを感じてしまうという。

*1:期せずして松下が三洋の社員を9割削減ってニュースを今日目にした。三洋は技術者が優秀っぽかったので、さらに侘しさが倍増。