坂道のアポロン 第2話

 男どもが発情しとる。
 ヘンなところで感心してしまうのだが、このごろの時代って見かけで階級がまるわかりだったのな。主人公がいゝとこの坊ちゃんだってのも周囲はわかっているようだし、主人公に絡む同級生が庶民階級だってのが社会的に明らか。服装や言葉遣い、その他諸々としたものがカネ持ちと庶民を分けていたわけだ。それが時代が下るごとにカネ持ちが庶民というよりワルの真似をしだしたんだよな。カムフラージュってことだったんだろうか?。
 でも不思議なことに、昔のほうが今のようにカネ持ち、それも大金持ちが貧乏人から身を隠して苛烈に搾り取るってことが少なかったような気がする。いや、大金持ちにしたってそういうことをしないのもいるんだけど、自民盗系の連中が情報の非対称性を利用してずる賢く振舞っている感じ。今回主人公が遭遇した呼び出しも、今はあのように表立ってってことが少なくなっていて、程度はどっちが大きいのかちょっと判断がつかないんだけど陰湿になっている感じ。昔だとヒロインのように助けたりする他者がいるという描写が多いんだが、実際そういうのが多かったのか少なかったのかちょっとわからないな。今だとポジションが固まる前はそれなりだろうけど、固まってしまえばいじめられる当人以外は全員敵って構図のように見える。これも実際のところどうなんかわかりにくいところではあるんだけど。
 主人公がセッションに飛び込んで生き生きする姿が今回のヤマなんだろうが、音はまぁ本職を使っているからともかく、画的にも映えてたな。ストーリーラインは普通のもので、かといって特別に盛り上げられてもらっても困るので特に言及することもなしで。