人類は衰退しました 第1話

 あー、やっぱり難しかったですかー。
 ちょっと先行して第1話だけでもと視聴してみた。原作は既読。今2周目の第2巻を読み終わったぐらい。うーん、不確かではあるんだが、原作のイラスト交代のゴタゴタがあって、元の山崎透から絵が変わってアニメに彼のデザインを使えなくなったらしい。そのせいでアニメ化も遅れたのかな。
 この第1話は原作第4巻の2話構成前半部分、「妖精さんの、ひみつのこうじょう」の映像化。第1巻からやるのかと思ってたんだが、よくよく考えてみれば主人公が到着するまでのんびりしたペースだと妖精さんが登場するのもあとになるので、後でやるか省略したかどっちかだろう。OPの絵だと3巻の内容とか5巻の主人公の学齢期の話もやるみたいだから、原作の刊行順にはやらないらしい。
 しばらく見てると慣れるのかも知れないが、やっぱ原作の持つゆるやかな感じが映像化を難しくさせているんだろうか。前にも言ったとおり、会話の妙に知的な部分がウリのような気もするので、あまり改変は無いものゝ、ウィットというかエスプリみたいな部分が抜け落ちている感がある。妖精さんの声優が女性で固められているが、マヌケな部分は表現できているんだけど、どうも浮ついているというか、高音側に寄り過ぎていてトホホな感じが無いのが残念。Amazonの原作本ページに埋め込まれている動画は@後藤沙緒里っぽい声のように聞こえたが、その印象があったせいか主役の@中原麻衣もなんか自分的には腑に落ちない。原作から受ける印象だと主役は内面に籠もるようなイメージなんだが、中原麻衣だとどうしても活発な感じがするんだよね。
 っつーわけで、やはり慌てゝ原作本を読んでしまったのはマズかったか?と思ってしまった。MOONPHASE雑記さんの新番チェックを読んで、まづ文明社会への警鐘だろと思い、記号やメタファー探しを楽しみに原作を読んで、アニメとの相違点を楽しむってスタンスだったのだけども、アニメ化というより、活字を離れるということ自体に無理があったと思わざるを得ない。かけあいの妙を表現するためには間が必要で、でも会話に凝ったり間を確保してたら話が進まなくて、結果退屈な作品に仕上がる・・・もしくは会話や間を省略してしまったらニュアンスにゅあんすが失われてしまうんだろう。
 というわけで、コレジャナイ感は半端ないが、視聴自体は続けていくつもり。というか第2話以降の視聴は録り溜めして約3ヵ月後に〜ってとこだ。たゞ、原作は原作でやたらダラダラしており、悪ノリの部分も少なからずあって、それはそれで退屈だったりする。アニメ化に際して余計な部分を削ぎ落とすことでむしろテーマが際立って見えてくる可能性は大いにあるのでそこらへんを期待してみたい。