ささめきこと 第13話

 なんだ、この携帯サーヴィス黎明期の宣伝ドラマみたいな展開は。
 まぁ一言でまとめると、村雨と風間がなかなか繋がらない電話でようやく連絡を取れるようになるまでなんだよな。水にどっぷり漬かった携帯端末が半日で使用可になるとは思えない*1んだけど、乾くまで待ってたら話は成り立たないわな。あと、逆光が多用されていたが、何か意味があるのか?。
 清香の姿がちょっと風間に似てたり、そしてそんな清香が村雨にべったりって構造がニクい。でもまぁ村雨にとっては風間以外のものは何者も替わりにならないワケだ。しかし、女子部というか、他の生徒は一切出ないという思い切りのよさ。最初視聴作品チェックをした時に、女子部というもののウエイトが大きいんだろうなと予想していただけに、はぐらかされてしまったよ。
 結局キレイに〆りましたな。巷間では「女というものは愛情表現を形にしないと伝わらない」なんて言われておりますが、これはそれとは対極にある。でもどうなんだろうな?。女同士の愛情というよりは、自分的にはやはり村雨は男の役割であり、風間はモロ女の役割だろうと思う。とかく男女の学園ラブストーリーにしちゃうと、ちょっと「ささめく」というものにしにくいだろう。とにかく行動をアクティブにしなくちゃならないから、繊細ってモノからかけ離れる。最後のシーンなんて、つつましくも幸せな新婚家庭って趣だ。風間は勉強していたが、あれって家計簿をつける新妻のスタイルそのもの。村雨はちょっと文学青年が入ったおとなしめの夫ってトコか。別に女も同感であってもいいんだが、あれってインテリを気取った男の理想の家庭像だろ。
 というわけで、前回も述べたが、この作品は次回をワクワクしながら待ち焦がれるものではなかったのだが、とにかく見てしまうとのめりこむ作品だった。それも勢いとかそういうのではなく、キャラ心理の繊細さの部分においてだ。外から見ててもどかしいと何度思ったことか。でもダイレクトに意志を貫くと、この作品の魅力は台無しになる。そういう意味において、良作だと感じた。アニメ単体でよく出来ているんだけど、原作の出来もいいのかな?。文句無しのおもろ+。

*1:確かアルコール置換をして、乾くまで一週間ほど放置で動くことがあるなんてコツがあるらしい