なんじゃそりゃ。

 トップをねらえ!劇場版

トップをねらえ!/1988/GAINAX

BSで放送された劇場版を見てみました。
OVA版ははるか昔に見たはずなのですが、設定こそ覚えていたものの、ラストにいたるまでの過程はすっぽり記憶から抜け落ちていて、新たな気持ちで見ることができました。
いやー燃えますね。

近未来の地球は危機に瀕していた。
人類滅亡の窮地に立ち向かうことができるのは唯一、巨大ロボット・ガンバスターのみ!
ガンバスターパイロットであるタカヤ・ノリコは、「お姉さま」ことアマノ・カズミと共に、時間を超えた戦いへと向かう。亡き父のため、全人類のために。

という、わっかりやすいSFロボットアニメです。
タイトルからして某名作テニス漫画を思わせるものですが、それ以外にも膨大なパロディ要素を盛り込み、あえてのコテコテ熱血スポ根作品に仕上げています。
(岡田斗司夫いわく「むしろオリジナルなんかない」)

一世代上のアニメファンは「『トップをねらえ!』の元ネタも知らずに『トップをねらえ!』を語るな!」なんていわれそうですが、いやいや元ネタを知らずとも十二分に面白いです。
熱血!スポ根!努力と根性!というものを突き詰めた作品、大人が真剣にふざけている姿勢が、オタク心をくすぐります。

この年で改めて見直すと、色んなシーンが「あ、エヴァっぽい」とか「ナディアっぽい」などと感じられて、初期GAINAXの持ち味がてんこもりです。
スタッフ陣の本気の悪ふざけは勿論ですが、声優陣も魅力的ですね。なんといってもやっぱり日高のり子の絶叫でしょう。喉も嗄れよとばかりの少女の雄たけびって、なかなか聞けないものですよ。
あ、若本規夫もノリノリでよかったです。

見せ場に次ぐ見せ場、盛り上がりに次ぐ盛り上がり。
GAINAXの本領は萌えではなく燃えなんだって、改めて思わせてくれる一作でした。
まさかこれで泣くとは思いませんでしたよ・・・・。
機会があればOVA版もちゃんと見直したいです。


 ほんとかよ!とも思ってしまうが、そうと考えてしまうとあまりに辛いな。かといってこの部分がオリジナルって主張をされても困るといえば困る。作品公開当時も見てみたいが、パロディ作品だと気が削がれるなというイメージがあったような気がするが…。パロディの部分で話題にもなっていたし、パロディ抜きでもオモシロイという噂もあったし、ただ、パロディというだけで敬遠していたのも若い時分だったからしかたないのかも。お色気部分も無理して入れることないのになとは今見て思うことだ。
 パチ屋の提供だとしても、いい機会に視聴できたし、微妙な心持ちはするが、かなり楽しめた。ストーリーにしても動画技術にしても、この作品を通過したからこそ今のアニメの発展があったんだなというのも痛感した次第。