初恋限定。−ハツコイリミテッド− 最終話 ハツコイリミテッド。

 綺麗にまとめようとしてたけど、やっぱ逃げは逃げだよな。
 まぁこれも綺麗にまとまっていたよな。さすがタイトルからし初恋限定なわけだ。最後各キャラが格言みたいなものを述べていたけど、これがまた泣かせる。初恋放課後トークで声優がいろんな演技を試させてもらって勉強になったとか言ってたけど、演技力でポエムを聞かせるというよりは、テキストそのものゝ力って感じはした。そりゃ中二病ではあるけど。
 で、これも終わってみれば女のほうが一枚うわてって展開になっていてワロタ。千倉は友人に大人と評されていたけど、どちらかというと自分の世界にとんでっちゃったってところか。
 そりゃ恋ってゆーのがコミュニケーションそのものであって、人と人との関係性を論じなきゃ始まんないのだが、やっぱというかくっつけて終わったわな。で、初志貫徹なのがあゆみと小宵ってのが泣ける。途中空気と化していたあゆみが最後にクローズアップってのはなんかまとまっているようでいてよくよく考えると唐突なんだが、こりゃまぁ避けられない展開ではある。
 自分も年こいたおっさんなわけだが、中二病というのがわかっていながら、かといって切り捨てることもないってバランスが面白かった。で、昔は自分もそんなだったよな…と懐古するわけでもない。振り返って見るとこれまた感心するのだが、少年たちの台詞も決して言いたいことを言いたいまゝ叫ぶってものでなく、ちゃんと関係性とは何かというのをきちんと間をとって語らせていたという演出が効果的だった。ある意味それは若者らしくはないのだが、あくまで自分の欲望充足中心でキレイ事をその目的にすべて従属させるって形でないのが大人の鑑賞に耐えるものになっているのではないかと思われる。
 というわけで、これもそれほど期待していなかった割にはそこそこ楽しめた作品でした。人の心の機微や暴発を描いたもので、それほど自分の好みのテーマではなかったんだけど、製作側が人の欲望を刺激して惹きつけるって立場じゃなくって、あくまで視聴者との距離感を保っていたのが印象的でした。やはり絵も崩れず、音も悪くない。OPはいい出来だと思いますよ。ただ、ちょっと人に勧めるのはためらわれるかな。好評価だけど、おもろってところで。