アキカン! 第8話「水着で敏カン」

 AACがかなり投げやりに。
 うーん、ビミョーというか、ゼツミョーというか、やはりこのバランスは感心する。まぁアニメなだけに抽象化というか単純化というか、それらがなされていることはある意味幼稚化と言ってもいいんだろうけど、それにしてもこのわかりやすさってのが厭味なく心地良い。例えば、遊園地の話に浮かれたメロンが、付いていけないとわかって失望するのも、その理由が楽しい遊園地に行けないことではなく、カケルが構ってくれないことであるってのが明示的なんだよね。まぁ実際にどうやってかはわからないけど、遊園地に入れているわけだし。
 で、今回面白かったのは普段冷静なエールがなじみとカケルの仲のよさに嫉妬して子供のように取り乱す様子と、普段はカケルと掛け合い漫談をやっているかのように騒がしいメロンが内心穏やかで無いハズなのに事態を冷静に観察しているという対照だわな。で、二重に面白いのが、カケルを占有したいなじみに仕えるのがやはりなじみを占有したいエールであり、口は軽くともなぜか公平さを心がけているかのようなカケルに仕えているのがやはり構って欲しいくせに内心を押し殺して、暴走するエールを止めたりするメロンという、子は親に似るといった関係性。で、そういう各キャラの性格を殺さずにちゃんとギャグやラブコメを実現してしまっていることだよな。
 ぶど子を追い返したエールに感心していたメロンだが、ぶど子とエールはアルミ缶、メロンはスチール缶だったわけで、ぶど子とエールがそもそも戦う組み合わせでないというのが理由ではないのか?。で、対立する運命にあるはずのアルミ缶とスチール缶であるエールとメロンの間のわだかまりがすっかりなくなっているのがなんとも和む。