いやいやハーレムですか。
眞一郎のモノローグがそのまゝ比呂美のそれになっているとか、なかなか凝っているんだけど、どうもな。細やかな描写にいろいろ込められているようなんだが、どうも捉えきれなくてもったいない気はする。比呂美は眞一郎と腹違いの妹（姉？）だの、乃絵は自殺未遂があるだのをほのめかすような描写があって、泥沼の予感はする。眞一郎は旧家の御曹司っぽいのだが、それ目当てだろうとそうでなかろうと、女共が群がっていく様子がなんともな。まぁこりゃ大人のドラマにはならないわけだ。いや、確かに甘酸っぱく切ない様子は十分描かれているんですがね。
しかし、脚本はかなり吸引力があるなぁ。あんまり役者の演技を必要としないというか、テキストだけで視聴者を惹きつけるような感じがする。いや、役者が棒だという気は全然無くって、もちろん必要十分な演技はしていると思うんだが、それを堪能するより、くるくる切り替わる状況についていくのでも精一杯だし、極限まで言葉が削ぎ落とされているってわけでもないんだけど、意味が何重にも込められているように感じてしまう。
