しゅごキャラ! 第51話「エンブリオをこの手に!」

 次回第52話って、終わってないじゃんかと。
 御前様が御簾越しとか、あり方が皇室そのものだわな。下賎のものがお上を直接見るのもおそれおおくてダメで、お上が下賎のものを直接見るのも穢れるのでダメ、そういう発想。で、実際にお上の願いをかなえるために、お上は命令するだけでちっとも働かず、仕事するのは全部下賎のものというわけだ。やっぱこの作品は小泉・安倍改革が目指した格差拡大・階級固定社会への批判なのかね?。
 対するキャラなり戦隊ガーディアン5の願いは、個人のささやかな願いの集合となっていて、亜夢がイクトとエンブリオ?を競り合った時に回想が再現されたように、多分亜夢自身はなりたい自分が今は未確定でも、エンブリオを手にしてお願いすることは「みんなの願いを叶えてください」であったに違いない。結局手にする事は出来なかったけど、亜夢の無事を他のガーディアン5が安堵して迎えたことからも、別に「庶民はいろいろあるけど、お互い助け合って自分の夢が成就するよう以後頑張りました」という視聴者を含むオレたちの現実での戦いはこれからだ!Endとしても十分成立するものになっていた。しかし、学校モノとして、クラス集合写真の時に居なかったメムバーは端に貼り付けてあるっていう小ネタがよく効いていたわな。
 あと、イクトは父親の事業が失敗して倒産とか身寄りがなくなっているとかの事情があって、イースターに借りがあるってことになっているのかな?。彼がエンブリオを手にしたら、自分個人の願いはともかく、そういう家の事情を解消するために使いそうだが。でもまぁそこらへん全然説明が無いんでなんとも。
 エンブリオも今回ダイヤが夢の中でアレがそうだといっているだけで、今のところ誰も彼もが推測で言っているだけであり、断定できないよな。前々回いみじくもイクトが言っていたように、自分の不手際は自分が何とかしないといけないというのであれば、自分の夢の実現は自分でやるのが本筋。エンブリオという得体の知れない力に頼るってのが、これからも主張として受け継がれていくのかどうかはわかんないだろう。ゲストエピソードでは、ゲストキャラの誰もがエンブリオに頼るなんて言ってはいなくて、それに固執しているのは早い話ガーディアンとイースターだけだよな。イースターに所属していた三条ゆかりもほしな歌唄ですら脱落したし。ある意味何でも叶うエンブリオは絶対権力のメタファーになりうるものだが、そこらへんうまく子供向けに処理していると思う。
 ざっとした総感だが、なんのかんの言ってこれも見始めるとそれなりに考えさせてくれる作品であったと思う。深夜アニメと違って所詮子供向けという補正がかゝっているので、誰に向けてのメッセージかを考えやすい。大きなお友達向けにも作ってはいるのだろうが、そこらへんやはり子供の後ろで一緒に視聴しているお父さんお母さん向けというポイントをずらしておらず、安心して視聴できるものなのだろう。評価はつけないが、アニマル横町よりは躍動的といえる。そりゃそうか。
 しかし、これを機会に毎回感想をやめようと思っていたのだが、こうあっさりといつも通り次回予告をやられると、ひっこみがつかないような気分である。正直子供向けアニメは長期放映が多く、途中で飽きやすいのでもともと視聴対象から外すことが多いし、実際にタルい。一応以降毎回感想を義務とはしないとの心積もりでいるが、できれば毎回視聴して定期的に感想をしてみたいとは思っている。今まで通りになるかもしれないし、歯抜け程度になるかもしれないし、きっぱり卒業しちゃうかもしれないしで。