んHKラジオのニュース・環境サミット関連。

 喫茶店行の途中で、小沢の動向をニュースでやっていた。前に紹介した、全国を300ほどのブロックに分割して…という20年前のアイデアをまた広げるらしい。官僚主導を批判していたが、どうするんかね?。自民党の代議士が政策集団として無能力で、利権の取り合いをやっているのは確かに政治家としてあってはならないのだが、民主党の代議士にその能力があるとも思えないんだよな。田中角栄は政策が頭の中にあって、それを実現するための計算能力があって(だから計算機付きブルドーザーと言われた。)、官僚とも堂々と渡り合えたらしいが、民主党自民党のように欲ボケしないでちゃんと国家経営の出来る頭脳を持った代議士を当選させてくるのかね?。
 今まで「みんなで話そう!ラジオ環境サミット」という、まさにやらせ番組をやっていた。地球温暖化について、結局環境税容認に誘導する内容。二酸化炭素の増加が温暖化の原因と言われているが、実は地球が温暖化しているから二酸化炭素が増加しているかもしれないという、因果関係が転倒しているかもしれないのに、そのへんの突き詰めはやっていなかった。ズルいのは、二酸化炭素が温暖化を促進しているという主張も、巧妙にんHKは避けているんだよな。あくまで国際的な機関がそう断定していると触れるだけで、聴取者がその空気を読み取ってくれるのを期待するという流れ。あとで、実は二酸化炭素地球温暖化には関係なかったということになっても、「無批判にその空気を読んで勝手に二酸化炭素が温暖化の原因と読み取った聴取者が騙されるのが悪い」というように聞こえた。
 実際にチェックしたのは、20:00時以降あたりからぐらい。アンケートも2題あった。
 ①温暖化を止めるために、どのような方法を取るべきか

  1. 一人一人が無駄なエネルギーを使うことを自制する。クーラーなどを使わないよう心がける。
  2. 企業などが低消費エネルギー機器を開発すべき。
  3. 総理大臣や政府が規制するような法律を決めたなら、喜んでそれに従う。

 ② 環境税を創設すべきか

  1. 環境税を取るべき
  2. 環境税は取るべきでない。

 酷いのは、①の問題では1についてはアナウンサーがまるで吐き捨てるように提示していたこと。まるでこれを選んだら選択者の品性が疑われるような意地っ張りというような紹介の仕方だったこと。2については、これを選んだら選択者がまるで当事者意識が皆無であるかのようなイメージを与えるような紹介の仕方だった。3については、いかにもアナウンサーが「日本人ならコレを選ぶはずだろ」と決め付けるような口調であった。3を選べというのが露骨。
 ②については番組出演ゲストの全員に1を選ばせていた。ヨーロッパではあたりまえだとかとにかく絶賛する内容。2をけなすわけではないが、全く触れないことで1を選ぶよう注目させるような誘導の仕方だった。で、結果が。
 ①

  1. 50%
  2. 30%
  3. 20%

 であった。たぶん誘導の効果がなかったから慌てて②についてはゲストに絶賛させるということにしたのかもしれないが、
 ②

  1. 60%
  2. 40%

 であった。さすがに三人虎を成すの効果があったというべきか。感心なのは、んHKもこれは露骨な世論誘導だと思ったのか、電話で聴取者に「環境税を取りたいがためのやらせじゃね?、こうやって取った税金が何に使われるかわかんね」と言わせてバランスをとっていた。でも、番組全体ではやはり環境というネタのために消費者や国民が負担を負うべきという流れは変わらなかった。
 そもそも環境問題のおかしいところは、大量消費性向を全く改めないで、負担は消費者だけに負わせようとしていることだ。もし、本当に環境問題を何とかしたいのであれば、大量生産をしてもいけないし、低エネルギー消費社会にしなければならないわけだ。しかし、そういう方向性ではない。あくまでたくさんの人間に物資やエネルギーの無駄遣いをさせ、「その結果起こるいろいろな問題をなんとかするために」さらにエネルギーや物資、金を消費させるという方向に持っていこうとしている。
 これは全く企業側の論理で、会社が儲けるために大量のエネルギー消費はするべきだが、そのための負担は企業が負うのではなく、消費者が負うべきという流れにしようというのが見え見えだ。国にしてもそう。低消費社会にするのなら、もう日本全国に整備し終わった道路なんかは作るのはやめて、むしろ鉄道網を整備すべきなのだ。正直どんな山奥でも、程度は悪くとも道路がいきわたっているわけで、今から作る道路なんて拡張工事だの緊急性のない快適さだけを追求するものだ。離合を厭わず、舗装の有無を問わないのであれば、道路が無い土地はないと言っていい。事実、都会では自家用車を持っているほうが不経済であり、エネルギーの無駄だから公共交通機関の利用率が高い。田舎は密集していない分、たしかに公共交通機関を充実させても利用率は低く、採算がとれないのではないが、かといって各家庭が何台も自家用車を持つことがエネルギー的に負荷が低いわけではない。環境負荷の低い鉄道にこだわらなくても、地域線はバスを運用すればいいことだ。が、それではトヨタは困るだろう。
 やたらスピード化した流通も疑問だ。たしかに自分もネットで注文した商品が早くて翌日、2〜3日のうちに届くのはありがたい。しかし、鉄道輸送にして、この所要時間が一日二日増えたとしても、やきもきはするが実情困らない。消費者が商品をできるだけ早く手に入れられるよう取り計らうことが商売の成功のコツかもしれないが、流通のエネルギー的効率化を図れば、低エネルギー消費の分だけ輸送コストも少なくて済み、消費者の払う送料が少なくなるわけで、ほんの少しの我慢で安く低エネルギー消費になるわけだ。郵政民営化で、田舎などは配達が日に一回というのに変わりはないんだが、都市部では配達回数が増えたと聞く。郵便料金自体は値上げしたとはあんまり聞かないんだが、自分なんかは田舎暮らしが多くて配達回数が増えて利便性がよくなったとも思わないので、無駄としか思えない。
 まぁ長々と個々の例を挙げはしたのだが、いわゆる自民党や大企業が言う「生産性の向上」と、環境問題というのはまず、特権階級の理屈で言えば両立しないわけだ。まさに反対意見の出ないよう誘導して貧乏人から金を吐き出させ、「環境問題を解決するためにエネルギーや物資を無駄使いする」という構造で決して低エネルギー消費社会は実現しないという流れだ。国民は「なんでこんなに頑張っているのに環境問題は解決しないんだ」という状況に追い込まれ、その都度特権階級に「環境問題の解決のためにあれしろこれしろ」と振り回される状況になるのが目に見えている。どうせその指示される一つ一つが、特権階級の懐を満たすための事業に繋がっていることだろう。
 しかし、今回の洞爺湖サミットで、排出権取引に付き合わされることがなくてよかったと思っていたのだが、どうもコンビニではATMで個人が排出権を買えるようになっているらしいな。買ってどうなるというのが不勉強でよくわからないんだが、排出権を買った人間はいいことをしたと自己満足するかもしれないが、その金がどう流れていくかそのお人よしはわかっているのかなぁと。環境に良い事をしたといい気になるのは結構なんだが、環境バカの行動の積み重ねで一般人が金を毟られる道筋をつけられても困るんだがなぁと。
 このまゝ化石燃料の消費が続くと、2050年ごろには地球の平均気温が60℃になると大ウソをついている学者*1もいるわけで、もっと人間は賢くなるべきだと思うんだがな。地球の平均気温が今より2〜3℃高くなると、赤道高圧帯が増え、サハラ砂漠アラブ諸国はむしろ雨が降って緑化する可能性(何千年も昔はそうだったらしい)もあり、中緯度高圧帯が高緯度方向にずれて、もしかするとヨーロッパなんかは乾燥化して作物が取れない状況にはなるかもしれないな。それでヨーロッパの連中は必死なのかもしれないが。日本は少々の温暖化には耐えられるんじゃない?。精々日本の中部までが亜熱帯化するぐらいで、米作地が増え、収穫量は増えるだろうけど、全体的には減らないだろう。瀬戸内が乾燥して寒冷地用作物が育たなくなる可能性は高いが。喰えりゃオッケーなら、むしろ温暖化は日本にとっていいことなんだと思うが。欧米が砂漠化して発言力が減ったほうが世界のためにもなるんじゃね?。そうなると、日本は国際的な発言力がアップして、アジア外交で欧米を制することが出来るかもしれないんだが。アメリカを切らなくとも、中国・ロシアと仲良くなっといたほうが後々楽になるんじゃないかな?。ま、気候のことなんでどうなるかはわかりませんが。

*1:その学者が想定している二酸化炭素濃度では、地球の歴史でいえばもっと二酸化炭素濃度が高かった石炭紀以前でも平均気温が60℃(今15〜18℃、高いときでも25℃にしかなったことがない)になったことなどないわけで、60℃になるなんて荒唐無稽もいいとこ。