うどん同好会に来た爺ちゃんは、どう考えてもサクラだよな。
この作品の面白いところは、ギャルゲ原作で男を女二人が取り合うというのがペアになっているという構造だよな。で、ゲームだと攻略ヒロインがいて男が誰を射止めるかという風になっているんだけど、これは逆で、かつ結末を予想しにくいということ。正直一輝は二見さんとくっつくのだろうと思ってしまうのだが、それにしたってまだ誰ともくっつかないなどの選択肢が残されていて、視聴者に予想はさせるんだが、決して最後まで手の内を明かさず視聴意欲を保つ仕組み。まさか柊ですら祇条と栗生の二人が用意されているとは（祇条はかなり望み薄ではあるんだが）思わなかったよ。
まぁラス前まで展開してようやく構成がおぼろげながらわかったというわけで、そこらへんシリーズ構成には拍手を送りたい。マイユアも男が二人という構成だったが、あれはかなりゲーム寄りであって、こうやって物語として再構成してちゃんと新しいスタイルのものになっているというのはなかなか出来ないことなのかもしれない。
予想なんて無粋なことをしても仕方がないのだが、光一争奪戦がまた微妙なバランスなんだわ、これが。光一のこころが星野さんにはほとんど向いていないのは描写されているのだが、かといって光一と摩央ねぇちゃんのこころのつながりもまた描かれていない。摩央にはまだ甲斐という逃げ場が用意されており、光一と星野さんは周囲が公認しているなど、状況としては星野圧倒的有利なんだけど、だからこそ最後光一が摩央ねぇちゃんに転ぶという展開が劇的になるわけで。かといって星野さんは光一の状態に気がついており、必死で自制しながらも、起死回生の策を考えているかも知れずでもうなんとも。物分かりよく星野さんが身を引くってのは美しくはあっても物語に躍動感がないものな。でも新規ヒロインの二見さんも星野さんも今のところ潔く身を引くかもというポジションにいて、これがまた悩むのです〜。
そう、予想ではなく、どうなるかやきもきするのが楽しいのです。誰も彼もが魅力的に描かれているので、カップリングで視聴者を納得させる必要もないしな。
