機神大戦ギガンティック・フォーミュラ 第22話「誓約」

 まるで岸信介
 どうなんだろう?。この作品が「いわば」官*1民一体となって危機を乗り越えるという物語を目指したのであれば、わざわざこういう嫌悪感を抱かせるような作りにはならない筈。赤道の冬という仮想危機を持ち出してはいるが、世界が危機に瀕していているという描写は将来と但し書きはつけているものの現在の世界情勢をあらわしていると思われる。WWWが国際協調を基調とした現在の国際関係(タテマエであることも含めて)をいちおう体現させようとしているようにも見える。
 政治的な操作はあるものの、割と他の国のギガンティックは国民の英雄的存在で、日本のそれに対する国民の支持がなく、各自の生活に埋没している…という描写に見える…わけで、これまた日本の現状に酷似している。この作品が子供向けへの活劇体制をとらないことから、私なんかは初めっから大人向き(まぁ深夜アニメなわけで)と見ているわけですが、そちら向けへのメッセージなんだろう。
 楽市が絡んでくるあたりからの描写が、まぁご都合主義ではあるのだが、アヴァンできちんとこういう展開を正当化する説明がなされていてやたら感心した。今まで何度も繰り返されていて気にはなっていたんですが、ようやく腑に落ちたというか。

*1:“官”僚というよりは権力者層を指す。