がくえんゆーとぴあ まなびストレート! 第10話「集う仲間たち」

 来年取り壊す学生寮の壁塗り。
 うーん、見たかったとはいえ、やっぱりウソでした。まなび達ががんばっているのはわかるけど、こういうふうに事態が動くのなら誰も苦労しないよね〜。
 自分も文化祭が好きで、前日の準備のワクワク感はとてもわかります。演劇部初め、時計台にあった生徒会室改装工事のときの面々が手伝いに来てくれるのはわかるんだけど、なぜ早いうちから署名をしてまなび達とともに他の生徒を巻き込んでいかないのかというのが気になる。というか、まなびの指示も聞かないまゝ建材を運び込もうとする演劇部員はなぜ?。というか学生寮改修工事イベントがなければ文化祭署名活動は頓挫してお流れになっていたということなんだろうか。
 とまぁ、ツッコみどころはたくさんあります。まさにどうやって人を巻き込んでいくかの根幹が既にファンタジーなので正直真面目に付き合うのはバカらしい。芽生の自己反省も鋭かったのに。が、まぁ上手くいくとしたら、そして“劇的”にするためにはこういう展開にならざるを得ないよねというところかな。まぁそんなことはないんだろうけど、演劇部が助けに来てくれる以降の物語は、まなび達が片付け途中の学生寮の中で眠ってしまっての夢オチ…ってのが関の山だとは思うが。
 しかしなんだねぇ、こういう展開をアリとした上での考察をすると、やはり演劇部だの園芸部だのといった部活動は、一般的には他の生徒にとって、日々の活動を想像すらしてもらえないわけで、いや本来なら彼女たちにとって文化祭なんてのは年間通じてたった一度の自己表現の場ではあるわけですよ。前生徒会室の改修イベントで、日陰者だった彼女たちが生徒会のおかげで他の生徒とふれあう場をつくってくれた、もしくは日のあたる場所で活動して楽しい思いをすることができた。他校の生徒会対抗ドッヂボール大会でも活躍の機会のあった部もあったし、十分まなび達に手を貸す動機はあるわけですよ。みんなと共同作業をしながらわいわい楽しんでいるよう描写も良かったし、認知欲求が強くて他人の気を惹くとかじゃなくて、各人が自分の領域で淡々と仕事をこなしていくのも清々しい。みかんに言われるまでもなくあれは十分文化祭準備の雑然とした、それでいてきらきらわくわくした雰囲気は十分感じ取れた。
 次回どうなんだろうね?。なんか署名は集まったということで文化祭開催という目的は果たしたし、文化祭でみんなが協力して作り上げるという文化祭のもっとも美味しいところ:前日準備は描写してしまったし、文化祭本番の描写はしなくてももう用は足りている。なんか文化祭当日の様子なんて別に見なくてもいいんだよね。もちろん文化祭の描写をこの作品がするのかもしれないが、〆をどうするのか気になってきました。
 しかし時間感覚がよくわからない作品だよね〜。自分が混乱したのは芽生が生徒会に入るあたりから夏休み前の時間の進み方。未だによくわからない。