ロウきゅーぶ!SS 第9話

 飴が入った直後に取り除けば済んだ話だろ。全部溶けるまでほっとくなんて…。
 S級グルメ大会での寿し藤、ながつかの出店のお話と、5・6年生チームの融和のお話。これ、ぼんやりとガキの争いとして見ちゃうとありきたりなんだけど、雅美の姿を日本企業のメタファーだと考えるといやにしっくりくる。日本企業って、業界内での潰し合いがホントに好きで、それで家電業界も惨憺たる有様なんだよな。NEC富士通シャープのマイコン合戦だとか、ソニー対その他のβvsVHS競争だとか。そうやって身内での潰しあいをしているうちに海外企業にやられてしまうという。もちろん新興国の低コスト戦略でやられてしまった部分はあるんだけど、合衆国のように製造はあきらめてパテント商売に切り替えるだとかという業界生き残り戦略も取れたわけであって、そのへんなぁ。
 特に客のための商売って台詞にもあるとおり、それは決して客の言いなりになることでも、客に起業の都合を押し付けることでもない、バランスが考えられた言葉を選んでいるらしいことが窺える。この話だとコラボという結論にはなっていたが、今ある企業の強み・資産をどう使って、業界でどのように協力して危機を乗り越えるか?という主題になっており、そのへんこんなアニメに仕込んであるというのは正直驚いた。まぁ酢飯がライスバーガーの素材として適切なのかどうかは別問題として、まぁ企業というか、組織連合体としてのあり方が提示されるとはなかなかあなどれんというか。