つり球 第8話

 まぁ、大物は狙っても一番のが引っ掛かるわけじゃないしな。
 針とか餌とか大きくしたら、それを呑み込めない小物はキャンセルできるんだろうけど、だからといってねぇ。というか、人間に怪物を釣らせようとしたのか。体重差ありすぎだろ。
 宇佐美家の問題の収束と地球の危機の提示。普通のアニメだと割と真の敵の正体は最后まで明かさないものが多いんだけど、これは違ってた。ハルが決めたと言っているのは、おそらく自分が犠牲に(ならなくても)なっても怪物をなんとかしようということなんだろうけど、なんか対抗策とかあるのか。これだけ別れを印象付けてまさか4人が仲良く暮らしましたとさという結末にはなりそうもないが、そう考えるとさびしいものがあるな。
 しかし、この作品も初めの数話を除いてテンション高いのが続くなぁ。一度他作品のエントリーでも書いたように、アニメとしてはめったにない主人公が色恋を抜きにした男子って形になっていて、しかも暑苦しさとは距離を置いているという構造。いや、暑苦しくないというのはむしろ最近の流行なんだが、そのかわり日常では人情モノコテコテって構成なのがまたね。しかも大きな物語はあるし、かといって終わりなき日常じゃなくて経過地点としての日常を描きながらちゃんと青春もしてるという。かといって現実の日本は若者の就職がおぼつかない終わりなき日常という状態は延々と続いていて、アニメ製作界隈でのこの提示はなかなかにして胸にクるものがある。