ドラゴンクライシス! 第2話

 前回のヘリ登場の引きを、ちゃんと引き摺っているんだ…。
 ホント、オーソドックスだな。竜司(これまた竜を司るという意味の名前が、物語にマッチ)をほうっておいてロストプレシャス集めという個人的事情を優先させた親と、巻き込まれたくないという竜司自身の個人的事情を優先させてローズを見捨てるという竜司の重ねあわせは急ぎすぎとも言えなくもない。しかし、インプリンティングは二段構えだったな。自分はてっきりローズが鞄から出てきた時に刷り込みが行われたと思っていたんだけど、実はもっと過去に行われていたというオチ。アルバニアですか…。もう今となっては開放的になっているんだろうけど、自分が大学生の頃あたりだと、今の北朝鮮のように独裁的で外部からの入国が難しい国だって印象だったけどな。ユーゴが分裂する前だったから、かなり昔のことだが。
 テキスト的にはまさに典型的といっていゝほどありきたりなんだが、この作品ってもしかすると視聴者に新しい視点を与えるとか問題提起するとかという性質のものではないんだろうな。あたりまえの物語をあたりまえに提示する…但し現代的な風俗にあわせて…のが目標っぽい。そこらへん、伝勇伝もそうだったんだが、アレは近年酷くなった政治屋による弱者イジメに対する抗議って要素が大きかったからなぁ。で、コレは今回英理子が、主人公の成長モノって明言してたぐらいだから、社会的事象へのリンクは少なめなんだろう。
 EDはふざけているようで、凝った作り。一目惚れなんて歌詞があったが、これはローズのインプリンティングにかけているのかな。中盤からの転調がすごく衝撃的で楽しいことこの上ない。OPも流して聴けばフツーの曲なんだけど、しっかりした作りのように思える。全般的に見て物足りないような気はするんだけど、たぶん丁寧に作られているんだと思う。バランスはいゝ感じ。