君に届け 第24話

 甘酒の呼び声、三瓶由布子の二役かと思ったんだが、エンドロールでは別人の名前が。
 いやぁ、待ち合わせ場所で会って、甘酒飲んで、ちょっとばかし歩くだけで1話丸々使いますか。でも全然退屈しなかったんだよな。最初、神社に入る前の風早と爽子の対面のシーンはBGMなしで、えらい集中させられましたよ。おめかしした自分を見てほしいというモノローグで、あ、風早は恥ずかしいんだなと思わせる演出、そして爽子自身もそうだという気付き。確かに説明されないとわからないし、されて納得だしで、スタッフの思惑通りといった感じだ。
 前回もあった台詞が繰り返されていたが、かわいくなりたいと思った動機について、矢野・吉田はわかりすぎるほどわかっていて、そして爽子もその理由が彼女たちに指摘されて初めて言語化して認識したっていう流れだよな。そしてつくづく感心するのが、矢野・吉田が爽子をあゝいう風にメイクアップしたこと。それは矢野・吉田が自分たちに似る方向でもなく、かといって爽子が憧れていた胡桃沢に似せるでもなく、あくまで爽子自身の素材を引き出す方向のように見えるのがキモ。普段の爽子のイメージから極端に逸脱せず、かといって新鮮さは必要なわけだろ。ファッション的にはシックでありながら、コケティッシュ*1な感じも入っているようで、決してイモねーちゃんってイメージではないんだよな。
 あの感じだと爽子が「キレイに変身できてうれしいが、こんなの自分じゃないやい」とヒく格好ではなく、「私ってこんなにキレイになれるんだ」と当の本人が納得するような装いのように見えた。あれだったら男も見せびらかして嬉しいといった自己顕示欲を満たすというのではなく、控えめなんだけど心の奥底では他人に自慢したいような感じがするというようだわな。まぁアニメ絵にそこまで入れ込んで、こう表現していいのかどうか迷うが。
 まぁなんていうか、ホントこれも見始めると惹き込まれるわな。こっ恥ずかしいラブストーリーのクセに。

*1:コケティッシュと言いたいだけなんじゃないかと、小1時間…。