ARIA The ORIGINATION 第13話「その 新しいはじまりに…」

 茶化す要素が見当たらない。
 なんかアリシア退職で、アリアカンパニーも売上不振っぽいよな。確かに灯里では華がないっぽいが、あの年齢で玄人受けしてもしょうがないってことか。
 灯里のプリマ昇格が据え置かれたのは、単に原作者の都合だろうと。アリスや藍華のプリマ昇格を灯里の後に持って来れるはずがないわな。しかし、アリシアは20前後の歳でいきなり常任理事かよ。水先案内業界全体の未来について、なんとか出来る経験があるのかね?。業界内部だけでなく、外部とのコネがあるとかいうのだったらわかるんだけど…。アリシア・晃・アテナの三大妖精トリオで観光部門の利益に多大な貢献を果たしたってのはわかるんだが、どうだろうね?。とりあえず広報活動を通じて経営層としての経験をつんでいるっぽいのはなるほどな描写ではあったが。交渉事に於いて、腹の内を読ませない人物として優秀なので、確かに心理的に弱そうなアテナや直情径行の晃ではトップとしてどうかなと思わんでもない。引退セレモニーがまさに陸に上がるということと、後事を託すという象徴的な儀式になっていたのもなるほどでした。
 さて、最終回の色々な場面も語り尽くせないものがあるのですが、キリがない。第3期を通じてみると、ほとんど仕事関連の話にまとまっていて、第1・2期で「灯里たちは遊んでばかり」という印象を吹っ飛ばすような話運びでした。基本はお涙頂戴モノでありながら、今までより抑制的なのが意外といえば意外。初期の頃はちょっとした違和感があったものゝ、すぐに払拭されてたたみかけるように説得するというテンポもなかなかだったように思う。原作の終了と同期を取ることが決まっていたせいかもしれないが、枠組みからしてしっかり作られており、作画や音へのリソース配分もきわめて適切で、物語に没頭できた。これを実写化できそうにないってところから、どうしてもアニオタ以外への訴求力は落ちてしまうために、名作評価をつけられないのがとても残念である。おもろ+で文句はないかな。
 第1期からシリーズを通しての感想も書いてみたいが、どうにも考える時間が欲しい。アニメも原作も終了したということで、これで原作に特攻できます。そういや終わってみればアイちゃんの立ち位置もよく考えられていたんだろうなと思った。漫画原作で、オリジナル作品ではないが、アニメ界のちょっとしたクロニクル作品にはなっているんじゃないかと。
 とりあえず、スタッフの皆様方にはステキな作品をありがとうございましたと感謝の念を伝えておきたい。おつかれさまでした。