ガラスの艦隊 第23話「血戒のごとく…」

 あぁ、パソの不調で全部感想が消えちまったよ。
 視聴前にガラ艦が2クールで打ち切りという情報を他の感想サイトさんで見てしまい、訝しながら視聴。おぉこりゃ駆け足だ。
 まぁ一つ言わせて貰えば、シリーズ開始当初から4クールやるってことで耳目を驚かせていたと思うんですが、金を引っ張ってくるプロデューサーはちゃんとやる期間分の予算を確定させてからスタッフにGOサインを出して欲しい限りです。クレオのあまりに早い脱獄、提督との邂逅のときは変に思ってはいたのです。普通はもっとクレオに物語上の試練を与えた上で、そのご褒美として有力な協力者つまり提督とあわせるべきなのにと思っておりましたので。もちろんそのときには私は打ち切りなんて想像すらしていなかったわけですが。
 提督&巨大戦艦との共同作戦、つまり放浪記の中で戦術戦略面でのクレオの成長も描かれたであろうし、提督とバダットの再会、ガラスの戦艦と巨大戦艦間のキャラクター移動に伴う人間関係のドタバタなんかも描かれたんじゃないかと思います。バダットがやたら提督を偲んでいたのですが、本来なら提督&バダットコンビの見せ場、それもスタッフ渾身のエンターテインメントが用意されてでもいたんじゃなかろうか。物語外からのバダットの嘆きとも取れるし、スタッフの恨み言のようにも感じる。もし私の予想が当たっているのであれば、それは本当に見たいエピソードではあるのです。
 まぁミシェル兄(というよりミシェル)の使い捨てられっぷりはあんなものなんでしょうが、脱獄時の仲間のあっけない死、提督やラルフの死もこりゃ見事な使い捨てられぶりだとは思っていたのです。あとにどんな素晴らしい出会いや展開が待っているのかと思っていましたよ。打ち切りに対応して物語を手仕舞いするためにキャラクターを無理やり整理したのでしょう。もったいないけどしかたがない。
 まぁ確かに松本宇宙と揶揄されるほど設定はおかしかったし、物語自体は古臭い作り。萌え要素もあんまりないし、そこらへん視聴率が伸びないのは容易に想像できたことだとは思うのです。だからスポンサーにはどぶに金を捨てるようになることになるかもしれないぐらいの肝の据わった提案はしとくべきだったのでは?。キャラクターは立っているし、文字通りのドラマタイズは近年のアニメ作品には珍しく文字通り劇的だったように思うのです。今期一番見ていてわくわくする作品は本作をおいてないと断言できますよ。もったいない。というより打ち切りの理由が知りたい。そういう場面がなかったわけでもないんだろうけどBLOOD+ほど社会(もしくはスポンサー)批判的でもなかったし、本当に視聴率もしくは関連商品の売り上げ低迷だけなんでしょうかね?。
 今話ですが、まぁ盛りだくさんといえば盛りだくさんですわな。レイチェルの狂いっぷりも(苦悩はえがかれなかったけど)割り切った後の行動力とかもっと時間をかけてみたかった。シルアの小悪魔っぷりも面食らうぐらいだったし。題名のガラスの艦隊って今話のアレがそうなの?。
 あぁかえすがえすも惜しい。さすがに4クール分の絵コンテも脚本もないんだろうけど、すくなくともシリーズ構成つーかプロットぐらいはあるだろうから、それはぜひ見てみたい。でも公開はされないだろうな。