涼風 第22話「覚悟」

 陸上アニメに切り替え?。
 脚本の出来が悪いということではないんですけど、大和くんが涼風攻略のために陸上を道具にしていたことを見せておきながら、この方向転換は涼風・羽柴・ヤスノブでなくてもポカーンですよ。陸上にはよこしまな動機で入り、当然のごとく練習に身が入らないこともあったり、萌果ちゃんとのゴタゴタを巻き起こしたりと、佐々木先輩でなくても陸上部員はいい面の皮でありまして。今までがだらしない大和くんだからこそ、これからエンディングに向かって成長させる場面を描く必要があるとは思うんですが、主人公たち以外は全部引き立て役しかさせてもらえないというのも、なんか経営陣*1及びその取り巻き以外はすべて使い捨てという現状を髣髴とさせてイヤ〜んな感じです。まぁアホはほっといてと。
 いちいち大和くんを意味ありげに眺めながら津田のことを話すヤスノブや宮本先輩乙。世話好きおばさんのようにいちいち気を揉んでいるのに当人たちはどこ吹く風で報われない羽柴乙。どう考えても大和くんはダメ人間なのにやる気を引き出すためにおどけ役を買って出る衣笠先輩乙。陸上をコケにされてもやるべきことをきちんと大和くんに伝え、エールまで送る佐々木先輩乙。ということで主人公たちを気遣う周囲の登場人物たちに心和みます。というより切なさ炸裂?。
 今回は涼風のストレッチ姿にドキッとさせられたりして、全体的に作画が向上したような感じを受けました。なんのかんの言っても、大和くんがヘタレなのは物語構成上の(譲れない)立脚点なので、脚本自身に問題があるとも思わないですし、メロドラマとしてこれほど楽しい作品はないと思っていますよ。

*1:企業及び組織本体ですら使い捨て及び喰い物にする傾向は特に最近強いですな。むしろ創業者が健在なほうが組織体に愛着があるのか構成員も大事にされるのか?。