神拾2#12

 祭り当日と後夜祭。話としては大したことはなかったのだけども、今までのキャラたちがそれなりに集合して盛り上がった風でEND。うーん、ヒロインとは結局会わずに終わったし、ヒロインの話も一度学園編があったぐらいで、かといって主人公も商売上で拡張したというだけの話で、ストーリーとしても第1期のような何か一つの形というか結論のようにはなっていないし、全然力強さが無いので、どうして2期をやったのかどうにもよくわからん。で、気になってggってみると、原作は商業化してからシリーズ累計300万部ほどの売り上げみたいで、こりはビックリといったところ。こんなに大人気なのだとは思ってもいなかった。だとすると、この第2期はファンサとして作られたのだとしても納得がいくし、もしかするとさらにアニメの続編がある前提でこの2期が作られたのかもしれんね。
 個人的な評価は退屈するんだけどストレスがほとんどないという感じ。おにまいのように雰囲気がスローペースでもなにかしら濃密なものが漂ってるって感じでもないし、ご都合主義ではあるがろうきんのように荒唐無稽さが際立って視聴中心の中でツッコんでるみたいなものでもない。ある意味日々の労働に疲れた社会人にとってはヒーリングアニメとして機能してるのかもしれんね…。

虚構推理#24

 ウナギ屋で偶然出会ったサラリーマン風の男について主人公が絡む話。期せずして殺人事件に関わったという話なのだけども、これがシリーズラストでいいの?と思われるほどあっけない終わり方。ほんの些細な手掛かりから全貌を明らかにしていくという本作の特色は十分表現されてたけど、なんか肩透かしというか、別に感動のラストでなくてもいいんだけど、静かにシリーズを閉じるのならもうちょっと余韻があってもよさそうなもんだが、主人公の性格からするとこういう終わり方もなんからしいといえばらしいとも思う。
 なんか評価は難しい。実際第2期の方が整ってるという認識ではあるんだけど、どのエピソードも第1期よりは小粒でうまくまとまってるだけ…という雰囲気はある。第1期の、後半でネット伝説が現実化するあたりの切り口は面白かったのだけども、あのエピソードは内部処理がダメダメだったのでプラマイゼロみたいな評価なのだけども、では第2期は各エピソードを整えてゼロではなく総合的にプラスではあるんだけど、なんか失敗したとしても第1期の心意気というか、冒険心の方を大きく買いたいという気持ちもそれなりに大きい。
 主人公と親類との因縁の対決も残ってるし、ヒロインが危険な人物であるというほのめかしもあったので、なんか続編でその辺の処理をやるのかもと思わなくもないが、あのね商法かもしれんし、スタッフにやる気があってもスポンサーがつかないことも往々にしてあって、いやそもそも続編やるつもりがあるのかもわからんのでなんとも。まぁ難しいわねぇ。第2期は各エピソードがまとまってはいるといっても、主人公やヒロインベースの話として見ると、彼等は最初っから最後までほぼ傍観者の立場なんだから、そりゃ小ぢんまりして見えるのは仕方がないことかと。

便利屋斎藤#12

 今までの経緯で名が知れ、主人公がこの世界で必要とされるという結末でEND。サブタイにその「必要」というワードがある通りではあるんだけど、そういやと思って振り返ってみるとこの物語のキャラクターはほぼすべてが誰かが誰かに必要とされてるという構造で作り上げられているのが分かる。現実社会もそういう構造になあっていれば美しいと思うんだけども、前近代のように工業どころか農業生産率が低かった時代には誰もが協力せざるを得ない状況であって、そういうのを前提として社会が組み上げられていたし、我々はそういう時代を長く経過していきなり工業宇の近代化が起きてしまい、よっぽど貧しい国でもなければ国全体として植えるということは無くなったし、むしろ過剰生産力を持て余して要らぬものを押し売りしてまでも利益を確保しなくてはならない時代に突入してるので、本当に人が人を必要とするという命題が現代社会で無批判に受け入れられなくてはならないのかと思うと、なんかいろいろ考える必要があるんじゃないかな…という気はしてる。ただ、この作品においては主人公に付加された便利屋という記号は、そもそもが人から必要とされることを前提としてるものなので、物語全体としてはそれは運用の問題なのでは?というある意味すり替えがされてるとはいえる。
 まぁそんなわけで、シナリオの構成としてはトリッキーな部分も大いにあって、なんか視聴してるこっちとしてはヘンにgo-stopを繰り返す不自然さはあったものの、サラリーマン応援歌的な物語としては無難なんじゃないでしょうかという評価。異世界転生モノにしてはかなり珍しく、主人公に特別なスキルが付与されておらず、仲間の魔法でご都合主義的になんとかなる場面も多かったけど、基本的にヒト一人の実力で何がやれるか?という範囲に限定されているのは好感度高かった。

D4DJ2#12

 年越しカウントダウンライブの巻。各ユニットからそのユニットを代表するキャラクターが選抜されてライブメンバーと成す…という形で、その推薦の過程からユニットの成立過程までおさらいされるという構成。第1期の主役であったユニットの金髪ロングの父母が娘にほら貝を贈り、巻貝のらせん構造からレコード、ハッピーアラウンドのクルクル回るポージングまでつなげる関連性、まぁこりゃこの意味付けはさすがにシリーズ構成やってる雑破業のシナリオだろうな…と思ってたら案の定。2期の最終回という割には、特別な盛り上がりみたいなものはなく、ただ、この地域おこしの猫招き作戦の一年は、各キャラクターや各ユニットにとってはお互いが交流する特別な一年ではあるのだけども、この地域おこしライブの一年が終わることで各キャラクターのDJ活動に何か一区切りがつくということもなく、キャラクターの人生や関係性、ユニットの活動はまだまだ続くのだから、そういう大きな集団としての一つのまとまりとしては、単なる日常をこの一年で切り取っただけなので、ライブで盛り上がりました以上のカタルシスはまぁ要らないよね…という。
 第2期の企画が、6つのユニットの’コラボやシナジーで、彼女たちがどう変わるか?というのがてーまではあったんだけど、そもそもが実在のユニットの情宣をアニメで…というものだろうから、ともすればドラマ性なんてヘタすると実際の音楽ユニットから乖離して、しかも中途半端になりがちなものを、彼女たちも努力する一人の人間として、けっして一般人からかけ離れた特別な存在として描くのではないし、活動として同じことの繰り返しではなく、状況や成長に応じて臨機応変に変化していく姿を込めた…という分にはよく描けていたのではという感じ。超人が天才的なスキルを駆使して奇跡的なものを起こす…のでは雲の上の存在で一般人の我々には関係ないこと…となってしまうし、かといって一般人の姿に近寄り過ぎて平凡なものを見せられるのもつまらないわけで、そのへんクラブとは何か?というものも込めながら、プロフェッショナルがちょっと背伸びしたバランス感覚で推移していたのはさすがやね…。扱ってる題材やテーマがそんなに崇高なものでもないんだからサ…といったところ。