ろうきん#1~4

 異世界オーバーテクノロジーを持ち込んで金儲けする話。新番チェックの折は見なくてよいか…と一度は対象から外したのだけども、正直その直感は正しかった感じ。原作者がミリオタというかサバゲ好きみたいな感じで、そこへの愛は感じられるんだけど、他の類似作品がそのへんに頓着しないでストーリーを組んでいるし、実際必要性もあまり感じない。せっかく#2で交渉したPMC(作品中ではPMS)も今のところは出番がなく、決してストーリーに必須ではないのに出番を無理やり作るんだろうなと考えるとどうにも違和感が勝る。
 老後資金というタイトルの割に老後の要素は今のところは皆無でむしろ生涯賃金ぐらいの意味合いみたいだし、10億という目標設定が突拍子もないものではないのだけども、なんでその数字という根拠も、どうしてもカネを稼がなくちゃならないのかという動機付けも希薄。他の物語だったら、どうしてもその額を稼がないといけないという切羽詰まった状況に追い込むのがフツーなので、なんで主人公に試練を課さないのかよくわからん。で、異世界転生モノとしてはほぼほぼお約束通りなので、この作品ならではの要素が今のところは見当たらない感じかな。
 今まで異世界転生モノに触れたことがない読者だったら、後発作品特有のバランスの良さはあるとは思うんで十分楽しめると思うけど、これだけ異世界転生モノがあふれてる状況で、その中でもこの作品は飛びぬけたものがあるからぜひ触れとけというほどの実力があるという風にも見えず、まぁ今後の展開次第ではあるんだろうけどあまり期待しないでおくほうが吉かな…。