MWZ#7

 混乱からの逃亡編。メインキャラが都合よく生かされてるなとは思うが、総じて普通。地下迷宮を逃げてるイヌとイルマのスピードが割と現実っぽいのに驚いた。割とこういうシーンでは迫力を増すために現実のスピードより何倍も早めるのが普通なので。というか、アニメでキャラが走るスピードは大抵現実離れしてる。まぁそこだけリアリティを追求されても困惑というか、本当にリアリズムを追求するのなら実写や実写トレスでやれってことになるので、どこまで「らしさ」を追求するかだけの話ではある。
 おそらく折り返し地点だと思うのだが、現状大当たりも大失敗もない感じ。雰囲気はそれなりに出てるし、自分ゲームの方は全然知らないが、これだと導入としてかなり成功してる部類なのでは?と勝手に思ってしまったというか。


IWGP#8

 転落寸前のシンママをすんでのところで救う話。まぁいつもの三文芝居と言っちゃあそうなんだけど、ラスト主人公の母親のカミングアウトでもう一段掘り下げてきたのが割と良かった。
 ただ、非正規雇用あたりまえで、結婚できる目当てがあっても生活不安でとてもできなくて最初っから拒絶してる層、最初っから相手にもされない層がいて、仮に結婚してもやはり生活の先行き不安でとても子供なんか作れないと諦めてる層からすると、やっぱ自業自得なんじゃねぇの?とか、それでも首都圏で手厚い保護が受けられるのも、地方からの搾取あってこそのことよなということを考えてみても、なかなかシンママに共感できない要素が現代ではてんこ盛り。そのへん今回のゲストヒロインが男に捨てられた…という設定で、マコトの母がシンママだったのは、父親に捨てられたのではなく事故死という設定にも差別化がされていて、そのへん確かに意図的なものは感じる。もうちょっと遡れば戦争未亡人なんて、未亡人の側には一切の瑕疵なく、夫を国に殺されたようなものなので、遺族年金が戦争指導者からではなく国民の税金で支払われたのはちょっとオカシイんじゃね?というしかない。見合い結婚なら本人の意志の要素が少なくて、なら生活破綻に社会が面倒見るのもそれなりに正統性は生じるのだが、恋愛結婚で、結婚がもう完全に自由意志で行われたとなれば、その後の後始末は全部自己責任なんじゃね?というのも一つの考え方。そこに子供は社会が育てるという要素が入り込む余地はない。それを正しいとやってしまうのであれば、「女をあてがえ」おじさんにも正統性が生じることになる。
 バカだからシンママになってしまう、バカだから食い物にされる、バカだから虐待もするってのを示してなお、やはり救うべきっていうのなら、やはり上述、子作りもあきらめてる、結婚も諦めてる、というか恋愛のスタート地点にも立てない層をどーするの?って問題はあって、そのへん含みをもたせてストーリーを作り上げてるのは、ちょっと今までとは違っていて単純なお涙頂戴になってなかったのはなかなか。