新サクラ#8

 クラーラがイヤボーンでなにかに目覚めてしまうの巻。無観客試合というセリフが出てきてたから、この#8、コロナの影響が出てるときに作られてたのかね。今回の日本的なもの、初穂の踊りはともかく、採点競技では審判の国籍構成から不利だとか、ロスモス五輪を彷彿とさせるボイコットなど、競技なだけにオリンピックに絡めてきたのかな。さすがにコロナ禍がなければ今頃五輪に向けて盛り上がりを見せるタイミングだろうから、そのへんテキストのベースは変えてないっぽい。
 カミンスキーが平等云々言ってたから、ロシア革命と絡めてるのかねぇ。時期的にも大正ロマンだからバッチリって感じだが。

文豪#6

 文豪たちが料理を作るのに農業から始めるの巻。嗜好品がないからストレス溜まるとか、いやぁコロナ騒動意識してのことでしょ、#5がコロナ休止後の再開だから、この#6もそうなんだろうなという。とはいえ一ヶ月ぐらいのブランクだしな。文豪たちが密室に閉じ込められてる設定は最初っからだし、そもそもこの話の大枠はコロナ前からあってもおかしくはない。
 うーん、今回は本の中に入ってトラブルシュートではなかったから、元ネタの前知識一切いらないんだけど、逆に作家同士の交友関係がわかってたら面白かったんだろうなという。そのへんあんまり追っかけてないから真偽もわからないし、文豪たちの名作をそもそも読んでない視聴者多そうだから、こう一段上の楽しみ方は分かる人だけわかってくれたら良いみたいな感じかね。いちおうそれらを知らなくてもキャラ同士の馴れ合いを眺めているぶんにはそれなりに楽しい構成になってるし、いがみ合いの原因もきっとそうなんだろうなと思わせるようなので、気になったら各自調べてみてくれみたいな?。
 で、自分が中高生の頃はネット環境なんか無かったから、調べようと思えば目の前の箱でいくらでも掘ることができるのはいい時代になったんだろうなという。昔だったら学校の図書館にでもなければせいぜい都道府県立や市町村立の図書館にいかなくちゃならないし、県庁所在地にある大きめの図書館でも、地方なんかはそこまで掘れるだけの資料がなかったりするので、ネットの恩恵如何ばかりのものかって感じで。
 しかし個人的な印象だと芥川は格調高くていかにも天才って感じだが、志賀直哉はこう、誰にでも読めるカジュアルさといろいろ考えさせるというのが両立してるイメージ。小説の神様って今言われて、それまでそういう意識無かったんだけど、なるほどそうかもと歳とった今なら頷けるものがある。

リスナーズ#8

 ミューが騙されて反攻の旗印にされてしまう話。うーん、ながら視聴をしてたわけでもないんだけど、あんまり読み込むような視聴ではなく、ぼんやり眺めてたせいか、イマイチ内容が入ってこなかった。のでなんだが、インターミッション的な回だったのかねぇ。いちおうイベントが終わったら話があるだとか、なんかのフラグを立てて一時的にではあるがお別れみたいだし、そのへん淡々と事態が進んでいくみたいな。
 そういやヒロインの名前μも主人公が調整してるアンプもどちらも増幅という記号なのだが、それがなんらかを増幅させるものだとして、ではエンパワーメントされるものはなんなんだろ?みたいな。今回ボーイミーツガールの踊り場的な伏線が張られてたし、話の途中途中でやたら愛とやらが繰り返されるのだが、それがメインだというふうにも思えなくて、なんかとらえどころがない感じ。

波よ#8

 第1話につながるの巻。ミナレの名前の由来、愛人の名前の頭文字云々も本当かよくわからないし、アイヌ語云々の話なんかは唐突だったので、アイヌ語のほうはちょっとggってみた。アニメ公式ツイだと意味自体はそうらしいが、あのセピア色の演出部分が気になったので更に掘ってみると、どうも向かって右側のキャラ、若き頃の麻籐らしい。ちょっそ不親切すぎやしませんかねと思いはしたが、別にアイヌ語でミナレはそういう意味だということが示せれば、あのシーンの説明自体は後からでも良いのでそのへんはなんとも。
 あとは生き方それぞれみたいな感じ?。自分のことを言わせてもらえば、別に歴史に名を残すような生き方をしたいと思ってるわけでもないし、こう、例えば中世の庶民がそんな自分の生き方に意味を見出したいと思ってたわけでもないだろうに、そういう庶民を近代人がバカにするというのもおかしな話で、さらに言わせてもらえば、アリの群れで一匹だけ流れに逆らうよううな動きをしたところで、それを観察してる人間がそのアリをいちいち評価しますかねといった感じ。要するに人生に意味を見いだせないことに悩む必要もないし、生きることにいちいち目的だの目標をもって日々精進し続けるとかそんなのやりたい奴が勝手にそう思って*1いればよいだけの話で、日々淡々と生きることがそんなに悪いことだとも思わないので、こう、人なんてどういう生き方をしたっていいんだよとでも言わんばかりの提示は割と心に沁みる感じがするといったところ。

*1:個人的な観測範囲で申し訳ないが、やれ生きがいだの生きる意味だとか言ってる奴は、自分を大きく見せるために、平気で他人を傷つけたり、他人に犠牲を強いたり、他人の成果を横取りしちゃうので、大体が迷惑な存在だったりする。