リスナーズ#1
うーん、これもよーわからん。新番チェックの際、イントロ目にしたら「インディーズ文化カッケェ」系のアニメなんだろうなとは思っていたが、自分エウレカセブンにはノレなかったクチなので、半信半疑で視聴してた。冴えない主人公が成長するという形のようで、それでいて背後には脳天気な夢を持つことバンザイな雰囲気があってどうにも受け付けない印象だったのだが、キャラたちが地に足がついていない…という感じではなかったので、そうそう毛嫌いするほどのものでもないのかなと軌道修正。
しかしなんつーか、音がモチーフなのにロボットかよみたいな意図を探りかねる提示で、これまた受け付けない感じではあったのだが、バトルシーン見て、ほとんど格闘らしきものがなかったところから、あーこれも何らかの象徴なのねと思い至って解釈の余地があるのかなと。なんつーか、エクイップメントがギターアンプで、ヒロイン？のミューがプレーヤーだから、音楽ソースがミューであって、ロボットは増幅装置*1だから、そのへんなんらかの理念なりを形ある大きな力にするという記号なのであって、まぁそのへん精神的な成長を揺り動かす舞台装置にしてるんだろうと思われる。しかし、タイトルがリスナーなので、おそらく主人公もヒロインもクリエーターではなくて消費者という立場なんだろうけど、まぁそれではあんまり物語の幅が広がらないのでそれ以外の立ち位置を持ってくるのだろうとは思う。主人公はアンプを組み立ててたからエンジニアという側面はもってるだろうし、ヒロインのあの性格はなんのかんのいって魂だとかそういうものに関連させるだろう。世界観がなんか停滞してるような雰囲気をもたせてるが、これどうなんだろうな？。現政権が表現を規制するのに熱心だからそのへんの社会批判が乗せられていそうだが、そのへんまだよくわからんといったところ。個人的にはそういうメッセージ性が乗せられてこそだと思うので、単なる音楽だのインディーズ素晴らしいだとかだったらそれは個人的な趣味趣向の範疇なのであって、わざわざ世に問うほどのものでもないとか思ってしまう。かといって直接的なものでも白けてしまうので今後の展開に注目といったところか。
ちなみに、最近管球アンプ作ってないせいか知識が錆びついているかもだが、分かる範囲でメモ。
- ギターアンプだろうからモノラル構成
- 左からトランスらしきもの2、真空管大4、真空管小3、トランスらしきもの1。
- 左のトランス2は左が出力トランス、右のちっさいのがおそらくチョーク。右の黒い大きなトランスは電源トランス。
- 真空管大4はMT管なので6BQ5 あたりの出力管。出力が稼げないからパラレルプッシュプル構成だと思われる。
- 真空管小3のうち、左の2本は出力段のパラレルプッシュプルを駆動するためのドライブ段、右の1本は電圧増幅と位相反転段でおそらくPK分割回路。もちろん三本とも双三極管。初段の一本は12AX7か12AT7あたり、ドライブ段は12AU7よりは若干出力が稼げる6CG7あたりか。
なぜかロボットフォームになると回路構成がガラッと変わるのワロタ。腕にスピーカーが2本ついてたからステレオ構成になってる。
- 外側の右2本、左2本の計4本は出力段。プレートが重厚だし形からすると6550のように思えるが、管頂部に排気跡があるのであんまりメジャーな管球をモデルにしてるのではなさそう。フィラメントが見えてないから五極管かビーム管だろうし、かといって管内全体が光ってるのはよくわからん。プレートが赤熱してるのなら酷使してるなって感じだのだがそのようにも見えるしそうでないようにも見える。振動防止にバネで固定というのも考えられてるし、ゲッターまで描き込まれてるのは細かい。
- 中央で光ってるのはMT管で、ステレオ構成だからここで位相反転をしてるとは思われない。ならここでμを稼ぐしかなくて高増幅率の12AX7あたりなのだが、これ、結構サイズがデカい。主人公が手渡す場面で片手で握れるほどだからこれもおそらくモデルはなさそう。
- 中央の真空管の脇にある2本はもちろんドライブ段のはずだが、中央が位相反転してないとなるとここでやってるはず。なので、位相反転とドライブの両方やってるはずだが、そうなるとPK分割はムリなのでミュラード回路あたり？。メタル管のように見えるが、ベースがメタル管っぽくないし、なにより中央のMT管と同じサイズのように見えるので、おそらくMT管に金属シールドを被せたという感じだと思う。
- 真空管、動作直後は熱いので、手で触るのはやめなさい。
