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防振り#7

　贈与経済のお話と次回からおそらく争奪戦になるよとの予告。
　メイプルがマイユイの初心者に手ほどきするのも、クロムに使い魔を貸すのも、イズの手伝いをするのも、すべて贈与の類なのだが、結局それでギルド全体が強くなってイベント遂行能力が上がれば、その恩恵はメイプル自身に返ってくるわけで、贈与経済の経済がどうしてもカネ勘定のことだと思ってしまうが、現代社会が貨幣を媒介とした経済がメインであるのに対して、これは電子社会での労働を媒介とした経済といえる。なんのことはない、こんなこまっしゃくれたことを言わなくても一言「情けは人の為ならず」で済んでしまう。
　次にメイプルが遭遇したNPCを助けるランダム？イベントも、最初の頃はMMORPGによくある対PCでのディスコミュニケーションをギャグコントに仕立て上げたのかなと、最初よくわかってなかったのだが、これ、世間に対する贈与のあり方を述べてることに気づいた。ギルドメンバーは気の知れた顔なじみだし経済共同体だから、当然ギルド外もギルドメンバーに対するのと同じ贈与をする必要はない。だからといってギルド外の社会から略奪していいわけでないし、自分やギルドも社会の一員なのだからなんらかの寄与はするべきだが、それはささやかなものでよいという提示なんだろう。いわば募金程度の気持ちでいいんだよという。でも募金のように財を与えてその使いみちは委任するんじゃなくて、助ける相手と向き合って自分の手で行動するんだよという感じ。社会全体に対する贈与を行ったら、社会から返礼がされるという顛末まで描いてる。これ、物語としては相手はNPCではなくちゃんとキャラクター設定をするべきなんだろうが、今までメイプルたちが個人的に関わりを持ったキャラクターはすべてレギュラー化してるから、そうしちゃうと以後も関わりを描かなくっちゃならなくて、あくまで一般論としての提示だからこんな形になってる。
　前回、電子社会だからほとんどコストをかけずに住宅を用意できるし、インフラも自由自在に設計できるようなことを述べた。現代の人類も、産業革命以降生産能力が飛躍的に向上し、例えば農業生産にしても機械化や化学肥料などで食糧増産が可能になったから、例えば先進国ではよほどのことがない限り飢えることはなくなった。戦後も工業の効率化や情報化でどんどん作業効率が上がっていて、振り返ってみればおそらくMMORPGのゲーム世界がほとんどコストをかけずにインフラを供給できるように、現代社会ももう生産能力からしたら同じようなことを達成できてもおかしくない。ところが、現実には資本家が意図的に格差社会を作り出して富の偏在が起こっている。貧困国ですら、生産能力の向上の果実を受け取ったら、後先考えずに人口爆発を起こして貧困の再生産がやめられない感じになっていて、果たして工業の近代化は人類を本当に幸せにしてるんだろうかと思わずにはいられない。この作品が理想的な社会を描こうとすればするほどグローバルな視点での現実社会の矛盾に気付かされるという構造になっているように思うのは気のせいだろうか。
　次回からギルド対抗戦らしい。今回贈与経済を丁寧に描写してたから、今度は略奪経済がテーマなんだろうか？と思ったら、べつに争奪戦ってのはお互いのギルド同士が資産を奪い合うんじゃなくて、あくまで運営の用意したご褒美を巡って競い合うだけだから、別に略奪ではないんだよな。

プランダラ#7

　前回の次号予告の通り、だいたいがお遊び回だった。クマの解体シーン、血しぶきが出てはダメなのでは？。仕留めたときに血抜きしてるはず。いやまぁ残酷なことをやってるんですよという描写だからワザとなんだろうけど。
　ジェイルも頭カッチカチだけど善悪の判断はできる男という感じで、やっぱ将来リヒトーと共闘する流れになるのかね。バトルシーン、これみよがしに両者の数字を見せてるんだけど、ミスリード著しいので個人的にはやってるやってるって感じ。
　さて、お遊び回で特に言及する要素もないのにわざわざエントリーを上げたのは、OP映像での新キャラの顔見せに気づいたから。もうほんのワンカットなんで、見逃すの必至なんだけど、今回そのワンカットが前回と微妙に違ってるのに違和感を持って今までの調べてみたら、ほぼ毎回変わってるという。問題のシーンはOP,「未来を超える強さが嵐に負けぬように」の歌詞の直後、

　このシーン(さすがにこれは記憶にある視聴者多いだろうが)の後。

第1話

第2話

　これは第1話と同じ。

第3話

第4話

第5話

第6話

第7話(最新話)

　顔つきまではっきり見せるのは、本編で登場してからのことだと思うので、そろそろかってとこかと。階級を表す肩章が金縁なんで将官か、仮に佐官だとしても星5つだから大佐とかそろそろ将軍になろうかってところと思われるので、色々真相を知ってる敵方なのかなという感じ。
　しかし、こんな気づかれないような露出でわざわざ毎回絵を変えるほどの手間をかける必然性が全く感じられないわけだが…。