アニメ終了番組、その10

  • 司書

 第一部完なので、終了番組に分類してよいか迷うが、それだと感想を書く口実にならないのでいちおう。ちなみに歌舞伎町が2クールなの最近知った。で、この作品だが、3~4話前には、このペースだと絶対ぶつ切りになるだろ…と思っていたら、巫女見習いとして図書室にはいることができるようになっていたので、なんとか間に合ったな、で、これで無事終了かと思っていただけに、続編があると知ってちょっとぼーぜんとしてる。続編アナウンスを見るまで、これはこれできれいに終わったなと思っていたのだ。
 さて、今回の見所…というか本作品の集大成としてどうしてもふれておかなければならないのが、どうもこの作品(第一期)のサブテーマが、今回のクライマックスで示された「近代的自我」だったこと。マインが工房を運営するに当たってプロテスタンティズムを持ち込んだ話は以前に述べたが、そのときにこういう結末を予測しておかなくてはならなかったとは思うんだが、さすがにそこまで自分も賢くなかったというか。とはいえ、やはり無意識にもプロテスタンティズムについての回からぼんやり精神性のことについて考えていたのか、青天の霹靂というほどの驚きはない。
 いやぁ、なんというか、この物語の宗教観が実に不自然だとは思っていた。西洋中世ファンタジーを素材にするんだったら、当然そこにキリスト教的価値観が意識されなければならないのだが、この作品そこから逃げてるんじゃね?とは常々思っていたのだ。プロテスタンティズムを持ち込んだと以前言及はしたが、だからといってあの世界がカトリックであったという保証はなにもない。そして神官という呼び名である。宗教としてキリスト教を意識してるのなら、マインが持ち込むまで概念がなかったと思われる牧師はNGだとしても、神父という呼び名で構わないはず。でも神官という言い方を採用してるからには、やはりあの世界の宗教はキリスト教ではなく、むしろギリシャ神話やローマ神話などの神話体系か、せいぜいキリスト以前のユダヤ教あたりを意識してるのだろう。なので、カトリック的価値観しか無かった世界にプロテスタンティズムを持ち込んだのではなく、プロテスタンティズムがなかった世界にプロテスタンティズムを持ち込んだというのが正確な言い方になる。
 で、今回だが、家族と一緒にいたかった、本を作りたかった、自分の生きたいように生きられないのであれば意味がないというマインのセリフは、これはもう上述の通り近代人の意識なのであって、だからこそ神官長がセリフを耳にしたときに驚きもし、理解できないといったのも今までの流れで言えば当然ではある。なぜならプロテスタンティズムすらなかった世界で、しかも産業革命も市民革命も起こっておらず、もちろん資本主義の発達の欠片も見られないあの世界にいきなり近代的意識を持ち出しても理解されるはずがないのだ。で、今回、このテーマが明らかになったということをふまえて今までの物語を振り返ってみると、確かに周囲の全員が中世的な意識なのに、そこにマインたった一人が近代的価値観で行動してたのだから、そりゃ浮いた存在なのはあたりまえでしょという話になってる。単に誰も知らない技術を知ってる著しく賢い女の子なのではなくって、外見上は周囲と何も変わらないのに、意識だけが隔絶してるというもの。で、この作品のずるいところは、本当ならもっとその意識の違いをディスコミュニケーションとして描写しなければならないのに、例えばルッツにオマエはマインじゃないという程度にとどめていたこと。そういうちょっとした違和感ではなく、本当だったら同じ言語を喋ってるのにまるで話が通じないレベルのはず。そう、まさに今回のクライマックスで神官長が理解できないと言ったように。
 ただ、そういうのを真剣に描写したら、最初っからディスコミュニケーションばかりで話が全然前に進まないわけで、しかも日本人、欧米の宗教意識を全く理解できない人が大半なので、歴史学的トピックを散りばめてエンタメとして仕立て上げるという観点で見れば、まぁよくできているし、なかなかニヤッとさせる作りになってる。少なくとも、深い知識でなくても、ヴェーバープロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神の概略や、森鴎外夏目漱石など*1の明治の文豪が近代的自我を自分の作品の中で表現しようとしてたとかそういう知識がないと、この作品他の凡百の異世界転生モノと同じように消費されるだけだっただろう。要するに、この作品のテーマはマインが本作りやチャンリンシャンなど、中世的価値観の世界に現代の便利な「モノ」を持ち込んで無双するってとこでなくて、むしろ精神性の部分がサブなどではなくメインだったということ。そしてそういう近代的価値観のマインが、中世の商人であるベンノに、交渉術だとか厳しい世界を生き抜くための「知恵」を授けてもらってるのも転倒*2していて、これも構造的に面白い。で、最終回の集大成として、マインが神殿長に反撃するあのシーンで、確かにマインは立場に怯むことなく正々堂々と渡り合えるよう成長しましたよ…という顛末になっているし、それが直接視聴者読者へのメッセージにもなっているという。
 まぁ自分、虚弱なマインを思いやる親の様子を見て、果たして中世の親は自分の子供にあんな愛情の示し方をしたのだろうか?なんて、浪花節的なところに泣かされながらも半信半疑ではあったのだが、むしろ精神性のそういうところは枝葉末節で、あんがい本丸は直球勝負をしてきたというか。
 しかし考えるといろいろトリッキーな作品。キャラデザは童話っぽいし、粘土板やパピルスあたりの紙作りの試行錯誤の部分はどう考えても筋が悪い。で、外形的なところではなくって、精神性のほうがメインだったという。原作者とキャッチボールができなかったら、おそらく本当にはこの作品楽しめないんじゃなかろうか。だからといって玄人向きでもなくて、それは良くも悪くも敷居が高いか低いかよくわからんって感じではあるけど。自分は糸口がたまたま目に入ったから楽しめたけど、ぼんやり眺める視聴態度だったらおそらく気づけずにフツーより出来が悪い作品と評価してたと思う。

セラアナトミカ、ついに国内で動き始める。

 もうほとんど諦めていたのだけども、先程確認したら動いていた。
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 これはUSPSのトラッキング。前のは17trackのだった。まぁどっちにしても12月24日には日本着、12月31日になってようやく日本側が荷物を受け取ったという形になる。これが郵便局の荷物追跡だと、
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 こうなる。郵便局の場合、前回エントリーした12月30日の段階で、入力情報すらない状態だった。それが31日に受け入れて荷物情報を郵便局側に登録したら、ずうずうしくUSPSのトラッキング情報をとってきて表示するという所業。しかも24日にはもう日本に到着してることをわざわざ隠しているから、いかにも21日に向こうを出発して、日本に31日に届いたのだから、荷物の移動に10日もかかっていたんですよとでも言いたげな情報開示の仕方になってる。
 配送情報をネットで調べている際にふと目に止まったのだが、USPSのFirst-Class Package International Serviceは、どうもRegistered扱いではないらしく、トラッキング情報開示は義務というほどのものではないらしい。WiggleCRCでもわざわざ追跡情報ありのサービスだと、向こうの発送業者が荷物を受け付けた段階で、それが日本郵便に受け渡される種類のものであれば、すぐに郵便局の追跡情報に反映されるが、これはそういうものではないらしい。自分としては送料として3000円以上も払って大概高額なんだからもっとサービスよくても…という気にもなるが、払ったカネはすべてあちらのサービスに落ちるだけで、日本郵便にはおそらく一銭も入らないのだからちょっとは気の毒だとは思うが、逆に日本から米国に発送の場合は、送料を日本郵便が総取りするわけで、イーブンと言えばそう。ただ、なんというか、日本に梱包が届いているのに一週間も受け付けず、追跡情報ではその事実を隠すのだからダメな組織だなと思う。今まで日本スゴイ教が布教されていて、最近それやめませんかという風潮になりつつあるが、ホントスゴイどころか日本の組織の劣化状況は目を覆うばかりのものになってると思う。
 アメリカの通販サイトなんかを眺めていると、日本円にして7000円だとか1万円ぐらいの購入総額だと大陸内では送料無料のところが多くて、日本の通販サイトだと送料無料下限が上がったり、送料がかかると600円だとか1000円だとかのところがほとんどなので、この差は何なんだろ?と思う。だってあちらのほうが国土が広大なんで、移動距離なんて結構長いんだぜ。ほんのちょっと前、原種チューリップの球根を買おうとして、送料千円もして目の玉飛び出る思いがした。フツーのチューリップだったらそれなりのボリュームがあるが、原種系のだと小指の先程しかない。しかも郵便で送れば種苗類の安い区分があってせいぜい数百円ほどで送れるのだ。400円ほどのセットに千円もの送料を払えるかとなって購入を諦めたんだけど、販売サイト、但し書きをして安い送料で送ればwin-winなのになんでなんだろ?。穿った見方をしたら、運送会社とグルになって顧客に高い送料を払わせてぼったくってるとしか思えないわけなんだが、いや、ホント日本こういうところで貧しくなってるのを実感させられる。

リンドリ、幕引きに向けて着々と。

 今、年末進行で強敵乱舞が開催中。今まで年末年始は億強豪だったような気もするが、毎日朝の更新時に連続したシナリオを用意しなくちゃならないのを嫌ったのだろうと思われる。強敵乱舞もLv1と、Lv10からLv30まで5刻みで紙芝居が用意されているんだけど、その中で引退やら今後の身の振り方などをキャラに語らせていて、いよいよこのサービスも終わりなんだなと寂しさを感じてしまう。


 で、今回のイベント、運営が特別視しているキャラに三人娘という若手のレスラーがいるのだが、新規カードが追加されず、その三人娘に四倍キラー効果の特攻がついてる。なので、攻撃力が500万ほどになってる。自分、小早川ぽひの進展で一度だけ間違ってエサにしてしまって、イベント開始時にはぽひ★4、千鶴★4にしかなっておらず、メアリは三枚しか無かったから、プレボから取り出しもしてなかった。しかしこのイベントの報酬に三人娘が一枚ずつ貰えるようになっていたので、金メダルが貯まるのを待って交換、それで現在育成途中で、メアリは★3と★1の段階になってる。まぁ今まで育成にカードやアイテムを使わず、エリア走りを中心にしてたから、育成資材は溢れるほどあるので、手っ取り早くLvも絆も上げてしまってさっさと★4を作ってしまえばよいのではあるが、ぽひと千鶴が★4になっているだけでもう敵の最強強豪のHP500万だから、一確状態にはなってるのだ。万が一Lvがフルになる前に絆がMaxになってしまっても攻撃力としては誤差範囲になってもいる。
 さて、今回はサ終を控えてガチャが大盤振る舞いになっている。基本このゲーム、カードはVRしか使いでがなく、それ以下のレア度、SRやHR,RやHNやNはもうカード育成のエサぐらいにしかならない。いつもガチャチケではVRの排出確率が低く、それ以下のレア度のカードがわんさか用意されているものだったんだけど、もうガチャチケでVR確定になっている。それでもって、
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 交換所でガチャチケ大奮発。いつも一週間のイベントで交換できるガチャチケは最大五枚だったから、この数字を最初確認したときはちょっとたまげた。
 で、どの強豪も一確できてしまうので、行動力に余裕ができる。で、自分今まで強敵乱舞は銀メダル組しか叩いてこなかったのだが、今回始めてガチャチケ組も叩いた。そして明日で強敵乱舞が一週間経過するが、すべての銀メダル組をLv50まで叩いて銀メダルは回収済み、そしてガチャチケ組も四組あるが、ほとんどがLv40を超えており、ガチャチケも明日にはすべて回収できると思う。まぁガチャチケ組は銅メダルが少なすぎるので、ガチャチケやレスラーカード交換のための銅メダル回収はさすがに効率が悪い。
 で、自分の目的は、恒常カードもぼちぼちあって、特に最新のゆきめちゃんが狙いなんだけど、それとは別に新春カードが入手できないかと思ってる。二枚あって、一枚はこがね、もう一枚はひめり。こがねは一枚プレボから出しているんだけど、それっきりで、今回プレミアガチャチケをメンテ後に回してもう一枚確保してる。で、交換所で確実に交換で入手できるのが一枚で、今の所確定で三枚確保できる。この状態はひめりも同じで、プレボに二枚、交換所で一枚入手可の確定三枚。だがもう一枚に手が届いてない。そのために、ログボ、ガチャチケ組の強豪、銅交換のガチャチケで当たることが望まれるのだ。いちおう立ち絵を回収するんだったら★3までで十分なのであって、★4のカード絵のみが入手できないだけの話なのだから、イラストということでいえば高望みしなくても十分ではある。もうキラー効果が今後のイベントで付与されることもないし、一年前のこがねはともかく、二年前のひめりはおそらく★4にしてもデッキに入らないだろう。そしてひめりはその後実装された最新コストのほうが性能がよく、そっちも本当なら入手したいところ。
 後数ヶ月ではあるが、キャラとの名残を惜しむなら、それはそれなりにゲームを続ける動機にもなるんだなと思った次第。

*1:なにせ彼らが日本で先駆けて欧州に留学して近代化した西洋にショックを受けてたから

*2:ベンノの知恵は西洋が近代化した際の必須条件で、近代化とともに捨てられたものではない。でも近代人であるマインはそれがすっかり抜け落ちていて、わざわざ近代の基礎知識を中世人のベンノに教えてもらっているという構図になってる