Phantom in the Twilight 第12話

 モノクルを処分したキャラの正体明かしまでやるとは。
 まぁこれも政治問題的には日本を混乱させた張本人を処分するのは親族で責任持ってやれというメッセーヂ以外にありえんわけで。
 別にこの作品だけに限らないわけではあるが、誘拐された友人をトリモロスとか、共存とか、最初に提示されたミッションが全部ミスリードでワロタ。最初この作品をピックアップしたのも、冴えカノの丸戸だからハズレはないだろう、キャラクターデザインからし腐女子向きだろうし、そういう畑違いとまではいわないまでもジャンルが違う分野でどのようなものを見せてくれるのかというのが一義であって、半ば内容はほとんど注目もしてなかったわけなんだが、まぁ意図はわかったという。
 まぁ自分も大概フォーマットだのテンプレだの散々言ってきたわけだが、冷静に考えてみるとこれはいわゆる目の肥えたアニオタ向けの作品ではなくって、もうちょっとアニメを見る層でも初心者の部類に、もっと社会に目を向けて日常を守ろうって話であって、こう説話的なものを娯楽仕立てにしたって感じなのだろうね。だから、その目的が果たせていれば特に物語に破綻がない限りあれこれ言っても仕方がないというか、言うだけ野暮だよってなもんだろう。大衆演芸に近いものなのかな。そして恐るべきことには企画をしてそのような作品をアニメで作らなきゃと思わしめるだけ危機的状況なのだろうなとも思う。物語に深みが欲しいっていってもそれは初めから考慮の範疇に入ってないのであって、ほんでもって仮に深みを持たせたところでそれが理解されるのか?と言われると、コストに見合わんわな。
 個人的には半分ぐらいは退屈だったんだけど、第10話でこの作品の目的がわかってからは不思議と得心することが多くって視聴後感はそんなに悪くなかった。というか企画では意図について当然議論が行われて合意がなされ、予算までついて作品が作られたのだからなんか頭が下がる思いがしてしまう。キャラクター達も半分視聴するぐらいまではそれほど愛着もわかなかったんだけど、慣れてくると例えば吸血鬼はわざと背景を語る機会を得させてもらえなかったこともわかるんで、ちょっともったいない気がする。おそらく続編もないだろうから使い捨てなんだろう。主人公の槍さばきも気合が入っていたしこんなところにコストをかけるなんてとちょっと微笑ましかったりもしてなんのかんのいって楽しんでたんだなと振り返ってしまう次第。