ハチナイ、ラス前

 この作品を視聴して中盤以降思い出すのは小学校時代の草野球。あの頃は放課になると手頃な公園に集まって野球をやるのが自然な流れだった。自分昔から運動は得意でなかったのだが、だからといって野球に誘われなかったということはないし、プレイが下手だからといってそれで遊んでいるときに非難されたり喧嘩になったこともないし、ホント都合がつくものはだれでも楽しんでたと思う。チームも固定じゃなくてその都度チーム決めしてたような気がする。
 もう遠い昔の記憶になってしまったので、いろいろ忘れていることも多く勘違いもあるだろう。しかし不思議なのは自分、野球を特定の誰かに教えてもらったという記憶がない。仕事から帰ってきた父親とキャッチボールをした記憶があるが、野球の仕方を父親からこうなんだよと教えてもらってはいない。当時は遊びでするスポーツと言えば野球が第一人気であって、男の子なら大抵誰でも自然にできるようになっていたと思う。
 この作品、うまくなるために努力するシーンはあるんだけど、いわゆるスポ根とは違っていて、そのような自然発生的なスポーツの楽しさが根底に語られていると思う。今回の対戦相手、名門校の復活のために勝つことが目的化しているが、里ヶ浜最初っからそういうチームではない。野球にかける思いは部員それぞれであり、しかし楽しんで野球をしてる。でも試合になれば真剣であって負ければ悔しくて勝ちたい気持ちがないわけでもない。有原がそういうチーム作りをしてきたのは今までに丁寧な描写の積み重ねがある。
 今回は前半でその今までの積み重ねに万感の思いがあるという描写で区切りをつけ、後半は試合描写になる。割と気持ちの切り替えができて、後半はむしろあっさりした感じを受ける。まぁ4ヶ月程度でチームがアレほど成長するのはさすがにフィクションだとは思うが、そのへん野球は野球でも女子野球はマイナースポーツであるというところが救いになってる。
 前回ちょっと気になって実況サイトのレスをまとめたページを目にしていたが、なんか自分が視聴してるときはテキストに集中しているせいか全然気になっていなかったのだが、作画を残念がる人たくさんいるんだな。まぁ最終的には円盤の売上にもつながるからわかるのはわかるんだけど、逆に作画があんまり気にならない自分がヘンなんだなと気付かされてしまうという。動画の枚数少ないのは明らかなんだが、描写がおかしいとはっきりわかるところがある反面、枚数少なくても割と野球に関してやけにリアリティを意識していると思われるところもあって、カネがないからしかたのないところはどうしても形になって現れてくるのだけども、カネかけずにやれる努力はできるだけやろうとしてるんだなというのは伝わってくる感じ。


 さて、次回だが、
f:id:corydalis:20190701190709j:plain
 なんのかんのいって急ごしらえだから実力校相手に崩れてしまうのかと思ったら、割といい試合をするらしい。


f:id:corydalis:20190701190811j:plain
 ピッチャーは野崎に交代。まぁそうでなくては左腕ピッチャーのエピソード嵌めてこないわな。


f:id:corydalis:20190701190921j:plain
 ともっちもセカンド交代で出場機会が。


 映像ついでに言わせてもらえば、前半、OP映像のヒキで部室のドアを有原一人が閉めるというのが、部員がぞろぞろ出ていって有原が閉めるというふうになってること、ED映像も前半は有原中学時代のシニアチームの集合写真だったのが、里ヶ浜の集合写真になってるのジワジワ来る。