さらざんまい終わった。

 まぁいつものイクニ節。少年三人組のストーリーがわかりやすいせいかそれほど外したという感じもしないが、視聴へのハードルが個人的に高いのはあいかわらずで、どうにも手を付けにくい。画はくっきりはっきり系の色使いでいかにもという感じだが、個人的にはバンク多用がどうにも受け付けない。テキスト含め総じてクォリティは高いのだが奇を衒いすぎという感じはいつもぬぐえない。
 「愛」も欲望の一つなんで、最終の〆は意外性はなかったんだけど、これそういう心の準備ができていなかった人には刺さったのかな?。資本主義の本質が欲望の搾取なので、これまた直球で攻めてきたなとも思うが、あんまりそれ自体にフォーカスを当てているようにも思えず、大半の視聴者はあ、なんかいってら程度だったのではなかろうか。まぁそれ自体良いとも悪いとも言わないんだけど。
 秘密漏洩は最初面食らったのだが、これおそらく現実では人の秘密を聞き出すときにはまず自分の秘密を明かして信用を勝ち取るって感じのものを構成し直したのかなと思った。そもそも敵を倒す局面なんで、そのまま使うことが出来ないし、敵を倒すという面だけでなく、秘密の共有が少年三人組どうしのつながりを強くするって役割もあって、そのへん単純に考えてもアレだろう。
 社会問題をいろいろ織り込んでいて、本作のメインテーマであるつながりに関してもそれなりにやりきった感はあるが、やはりなんでこういう形でしか提示できないんだろというのは残る。かといってわかりやすい描写を求めてるわけでもないし、作風は人それぞれでいいとは思っているが、視聴者を選別して防衛線でも張っているのか。ギャグ自体は滑っているように感じるし、ブラックジョークとして笑えるわけでもないので、ホント個人的な趣向で申し訳ないが、どうにも取っ掛かり悪い感じがいつもしてる。こういう悪ノリが好みの視聴者もいると思うので、やっぱ人それぞれなんだろうなとは思うが。あと、今回特に顕著だったが、男向けというよりは女向けなので、視聴者との対話においては女向け言語を使ってるんだろうなという気もする。