この音とまれ、これで〆なのか。

 最新話を視聴して、ちょっと気になってしょぼカレ見てみたんだが、第13話1クールで終わりらしい。ガワはまぁ少女漫画テイストの不良が改心する話を軸にしてるんだが、割と琴そのものにも切れ込んでいて、初心者向けにはバランス良い作りだとは思っていた。が、なんつーか、全編に亘ってダイジェスト風味であり、溜めも間も余韻もないなという。但し、個人的にはメッセージの骨格が崩れてなければ、演出はそれほど気にしないので、むしろ駆け足で物語を紹介してくれるのはありがたいとすら思うこともあるので、これは別に問題ない。おそらく原作はそれなりに間のとり方も考えられているだろうから、総合的に判断するなら原作の方を読めといったところなのだろう。
 物語終盤になってぼんやり思うのは、響けユーフォの合奏の楽しさ面倒くささとちはやふるのマイナー和風部活の組み合わせで、狙いはそれなりに考えられていると思う半面、琴で合奏というのはあまりピンとこない。そもそも合奏を耳というか目にする機会殆ど無い。自分のイメージだとやはりソロで弾くか、あってもソロ☓2のかけあいぐらいしか印象がない。欧州のバイオリンのように音量稼ぐために数揃える歴史がそもそもなかったであろうし、琴合奏に対する需要がそれほどあるとも思えないので、箏奏者を合奏のために数確保するのはコスト的にデメリットが大きいと思う。どちらかというと高校の部活動のために部員の活躍の場の確保として合奏がでっち上げられたんじゃねぇの?という下衆の勘繰りが思いついてしまうぐらい。三味線が商業的には琴よりメジャーのような気がするんだが、それでもプロでオーケストラのバイオリンばりに三味線の合奏というのは見かけないのでやっぱ構造的に問題はあるような気はする。琴柱に膠すという故事があるように、一つの音の変化を楽しんだりするのがまた琴であったりもするので、そのメリットを合奏は潰しかねないからこれだけ持ち上げるのもどうなんかなという気がしないでもない。
 エピソードの切り売り幕の内弁当という点は気になりはするし、とはいえ全体的によくできているからそのへん満足度は高いんだが、これで終わりと思うとちょっと拍子抜け。まぁあと2話急いで全国大会に行って、優勝のお花畑でも優勝できなくても健闘よかったねでも構わないし、あのね商法でも構わないのだが、これだけダイジェストにしてなお寸詰まりだともったいない感じ。もしかして第2期があったりするのかな。
 しかししょぼカレ久しぶり。今も変わりなく更新が続いているのありがたいな。