メルヘン・メドヘン 第8話

 アネクドートは基本ブラックジョークだから大笑いするようなものではないだろ。
 あ〜、なるほど、こりゃ原作が人気あるのも頷けるわ。途中まではなんじゃこりゃ、悪ふざけかと思っていたら、それぞれの物語の特性を活かした軽妙なやりとりと感じられるようになり、その末でのこの結果だからな。前回懸念してたけど、バトルシーンがあっても十分楽しめる。むしろ夜店で色んな商品がキラキラ見えるような感覚がしてこれはこれでアリと思った。
 スマンが、前回今回のこの2話は掛け値なしに面白いと感じた。というか前半のあのグダグダは一体何だったんだという。もうちょっと主人公の精神性に芯を入れてもバチは当たらないとは思うんだが、こうやって振り返ると戦略的には極力読者層を広く取るという判断をしたんだなということだけはわかる。
 13人委員会のシーンを見てどうしても気になったからWikiで刊行初年度を確かめてみたら2017年だった。なら今回の委員会の描写はまさしく「新しい判断」に対しての皮肉だろうし、そうでなくてもモロ政権批判そのもの。現実と違うのはちゃんと委員会が筋に従うこと。
 まぁ時事性に関連しなくても、月がきれいや恋雨など、なんで今古典文学なのか?というところが不思議だったんだけど、物語とはなにかについて今までのアニメ作品に対する反省なり今後の指針なりについてのいろいろな考慮、見直しが行われていると見たほうがよさそう。君の名や世界の片隅など、それなりに真剣に作ったアニメがオタクだけでなく一般層にも十分受け入れられるという結果がそういう動きにつながっているのかもね。