響け!ユーフォニアム2 第7話

 希美が部活動を振り回すのかと思ったらなんとあすかこそがgdgdしてた件について。
 なんかヒキでは解決してたような雰囲気だったけど、あすかの家庭の事情に踏み込まないんだろうか。なんとなく想像がつくようにしてたようだけど、あの母親も良くわからんな。普通部活動をやめさせるのなら最初っから期限を切るだろうし、それができなかったんなら全国大会に出場といった時点で諦めてるだろうし。
 イヴェント参加はそれこそ今回強豪校も出てたように、公衆の面前で演奏することに意味があるので大会オンリーの練習ってのより幅が出る。大規模なところだとあまりそういうのをやる余裕もないが、ちょっとしゃれた部活動ならむしろストリートミュージシャン紛いのことをさせる(手が回らないから顧問が推奨するとかそんなの)ところがあったりする。あんな催事だともてはやしてくれるのでそこまで行き着かないが、人前で演奏すると大会の審査員より生々しい観客の表情とか反応が見られるというのも何気によい要素。とはいえ、今回の話の流れだと三年生も参加させるってのはちょっと受験勉強との兼ね合いであまり体裁はよろしくないとは思う。
 そういや最近教員の過剰勤務状態が俎上にあるが、部活動は確かに給与外のタヾ働きだし、そういうのから解放すべきとも思うんだけど、こういうシステムがあってこそ文化面での下支えにもなってるんだよな。で、前にも言及したが自分が高校生ぐらいの頃は生徒自身が部の運営に深く関わって、顧問はそれほど(やってる人はそれこそ全てを賭けてやってたが)部活動に時間をかけていたわけでもなかった。運動部でもなんか怪我とかそんなのが問題になって顧問の管理がどうだのうるさく言われるようになって時間的拘束も厳しいものになったわけだ。で、確かに昔も教員は過重勤務にはなっていたが、今ほど厳しくはないような雰囲気。
 なんのかんのいって生徒や保護者のレヴェルが凄く下がった感じ。自分が高校生の頃も今もそれほど高校進学率は変わってないと思うが、昔は高校に進学してどんな馬鹿でも補講などを一生懸命受けたらなんとか学校の勉強についていけた感じだったんだよな。それが今は中学レヴェルの学力がない生徒(要するに小学生ぐらいの学力)でも平気で高校に入れちゃうし、中学まで遅れ気味ながらもカツカツ勉強についていけた生徒も、周囲にそういう学力が根本的に足りない生徒がいれば(レヴェル合わせが厳しいために授業が成り立たない)簡単に学力は下がっていき、その結果としての二極化三極化なので、現場を無視した教育行政の失敗がマクロとしての教育崩壊という結果になってしまっている。
 なんかこういう作品の舞台になるような学校は昔のことでなくって確かに今もあるんだろうけど、進学もトップ校ではないがそこそこ狙え、部活動もやりようによってそれなりの実績を上げられるって全体から見るとかなり希少な存在になってしまっていて、別にこの作品をそれで非難するってワケでもないんだけど、なんか見果てぬ夢を見せてるなぁという印象は受ける。
 でも30年〜50年前とかは普通にあった光景ではあるんだよな。教員も仕事がしんどくはあるが辛いというほどでもなく、それなりに裁量もあってうしろから撃たれるというわけでもないという時代だからこそ成り立っていたという。なんつーか、最近検索して驚いたのだが女バレで有名だった妹背牛高校が廃校になっていて無常よのぅと思った次第。教員の多忙化、モンペ問題、学力のミスマッチ、格差拡大による学力低下、そういうのに加えて少子化まで加わってもう学校という体裁を整えるだけで精一杯って感じ。