響け!ユーフォニアム 第4話

 チューニングの段階で揃えてたのはちょっとズるいというか、あれで後の展開が予想できるようになってるねぇ。
 なんと一週間で部の雰囲気が変わるの巻。いやまぁこのように、変革というのは最初っからやるのが効率よくて、どうせ変えるつもりなのに最初は様子見とばかりだらだら前のやり方を続けさせるのはやらないほうが吉ではある。ブラスバンドでも走るという練習はよくやるもので、かといって一年中ずっとやり続けるというものでもないかな。自分も走った記憶はある。
 リップスラーはちょっと懐かしいというか、練習自体はあまりやった記憶はない。基本的に特定の音が出るというのは、楽器の管長を変えて共鳴するポジヽョンを決めるということなのだが、TpとかHr、Euphとかだとピストンで管長を変えるが、Tbだとスライドだからイメージゝやすいだろう。管長が短ければ高い音、長ければ低い音が出る。ところが同じポジヽョン(管長)で、複数の音が出る。一番わかりやすいのは一オクターブ違うだけの音、例えば低いドと高いドは同じポジヽョンで出るのだ。もちろん低い音は唇をゆるめ、高い音は唇を緊張させる必要があるのだが、この二つの音を唇の緊張の度合いだけで変化させる練習がリップスラー。演奏するときは普通タンギングなどで切り替えのタイミングを作ることができるが、リップスラーだとその切り替え無しに唇の緊張加減を変化させないといけないので難しいというか、疲れる。まぁ音の出しやすいtubaとはいえ、そこまでやらせるし、なんとかやれてるってのは成長速度としては速いとしか言いようがない。さすがに数週間で合奏に参加できるまではならんだろうとは思う。
 しかしなんだねぇ。やれブラスバンドの練習に関係ないから走らせるなとか、頭のおかしい保護者からの電話攻撃がある学校もあるだろうけど、さすがにそういうリアリティは追及してこないか。ある意味中途半端な部であったという履歴が幸いしてるのかね。難しいところで、レヴェルが高いなら高いで、枝葉末節なところで別に間違ってるわけではないクレームがつく(かといってそういうのに対応してられない)とかで指導方法にケチをつける例が無数に起こるとかあるので、結局モンペの濃度によるとはいえる。滝先生のやり方は着実だし間違いはないんだけど、想像の斜め上から滑り込んでくるクレームがつくのが今の学校を取り巻く環境だったりするので…。
 たるんだ部を引き締めるってことで言えば、この後のイケイケ展開を想像するにバランスが取れているんだけど、ヘンな話、昭和期のヤンキー大暴れ系のドラマのほうが生々しさにおいてリアリティがあるとは思うなぁ。かといってそういうのを見たいわけでもないんだけど、なんというか、作品に棘を潜ませて不興を買っても仕方がないといろんなところを丸めた結果として、感動ポルノになってしまうのはある意味しかたがないんだろうな。