まおゆう魔王勇者 第7話

 魔王は里帰りしないといけないらしい。
 やっぱ魔王と女剣士による勇者の取りあいのところが見所になっちゃってるな。中世が賄賂全体の社会だったのはわかるんだが、あっさりなくしちゃってなんかリアリティがないというか。ほら、アレだろ、欧米に見られるチップの習慣も、元を辿れば賄賂の一種のようなもんだし、現代ですら政治屋だけじゃなくて、小役人に袖の下を握らせて便宜を図ってもらうのは世界中を見渡してみれば結構残っているわけだしな。まぁでも自分のなかでは猪瀬の件とマッチしていてタイムリー。
 教育云々もよくわからんな。現代日本の悲劇は、中世西欧のような無学無才がどうあがいても知識を身につけることが叶わなかったのに対し、制度としていくらでも学問ができる状態なのにそのありがたさがわからなくてモンスターペアレンツみたいなのが出てくるし、果ては安倍のような売国奴が教育を私物化しているし、よりにもよって教育をつかさどる官庁がゆとり教育なんて知識をないがしろにして学力を低下させたしで、これが戦後教育によって急成長した国のなすことなのかね?と思わざるを得ない状況が続いている。教育にアクセスできない状況で悲惨な境遇に留め置かれているのならともかく、勉強しようと思えばいくらでもできる状況にありながら、自らそれを捨て去っている状況だからな。まぁ自ら耕し戦って自分の国を地中海一の大帝国にのしあげたローマ人が、豊かさにおぼれてパンとサーカスで操られて他民族に滅ぼされた歴史を辿っているだけのような気がするが、いやはやなんとも。
 自らの無能の故に没落した貴族がなにやら復讐を企てゝいる模様。まぁ階級社会で生き抜くためにはそういう貪欲でだらしない貴族に花を持たせて自分を引き立てゝもらうなんていう、それこそ今の企業(役所)社会のダメさ加減にも通じる保身技術を駆使してたのだろうが、そういうのは結局その花を持たせた貴族を肥え太らせるだけなんで、たしかにこの作品のようにドラスティックな変革を見せてくれるのは胸がすく思いがするんだけど、なんかちょっとリアリティは感じられないワナ。だからダメだっていうわけでもないんだけど、次回以降腐敗貴族の復讐が成ってしまうとうんざりだし、復讐を阻止できたとしても現実味に乏しいワナとなってしまう。かといってそういう負の部分を描かないわけにもいかないしでなんともなぁ。
 メイド姉が魔王の代理人として表舞台に立つらしい。OP映像ではメイド姉が魔王に変身するシーンがあったので、どのように描かれるかちょっと楽しみ。