せっかくだからバーテープ到着前にパーツの位置を固定しておく

 実際には28日に届いてしまうのだが、バーテープが届いたらあとは巻くだけの状態にしておくために、サドル、ハンドルバー、シフトレヴァーの取り付け位置をStarshipと合わせておくことにした。
 まづ、前説だが、自転車にどのようなポジションで乗ったらよいか?というのは個人差があってなかなか難しい。とりあえず自転車と人間が接するのは

  • サドル(実際にはサドルに当たる坐骨の位置)
  • ペダル(ペダルは回転運動をするので代表としてBBの中心位置)
  • ハンドル(実際にはハンドルバーを握る手の位置で、実際にはシフトレヴァーの握り手位置かな)

 の三点しかないので、理屈を抜きにすると理想的な三点が見つかればよいだけのはなしである。理屈自体もそう難しくはなくて、サドルの高さ→サドルの前後位置→ハンドルバーを握る手の前後位置&高さの4つが順に決まればよいだけのお話ではある。
 図では緑の三角形を決めたらよいというお話ではあるが、人間が一番パワーを出せる三角形の形があるとして、それが自転車の重心位置とゞのように重なったら良いのか?ということがあって、それでフレーム設計とかあるんだろうけど、そこを突き詰めると個人差になるだろう。現実にはBB位置とチェーンステー長はどの自転車でもほゞ同じになっているので、すべての人の三角形と自転車の重心とのぴったりした位置関係を極めるのは不可能に近いと思う。
 それはともかく、今回は自分の理想的な三角形を求めるのではなく、それはあるから他の自転車にコピーしましょうというお話。順番としては1.BB中心位置とサドル上面の距離を合わせる、2.サドル後退距離を合わせる、3.ブラケット位置の前後距離と高さを試行錯誤で合わせていく、となる。

 まづ、1.だ。これはやること自体は簡単なのだが、KXのシートポストの固定方法が特殊なのでてこずった。

 その次に2.なのだが、画像ではいちいち巻尺を使っているが実際には指と指を広げて行う程度のことだ。坐骨がサドルのどの位置に当たっているかを図るのもアバウトだし、特に新しいサドルを取り付ける際、そのサドルではどの位置に坐骨が来れば良いのかは実際に乗り込んでみないとわからないために真剣に行っても甲斐がないと思う。

 さて、3.なのだが、サドル-ブラケット位置の距離は、普通はサドル先端から測るのが普通だ。が、サドルは使用者の適正な坐骨位置と先端部との距離が千差万別なので、そこを基準にするのはやめることにした。BB中心からシートチューブに平行に線を伸ばしたところ(一番上の図の青線だ)、サドルレールを固定するシートポストのヤグラの前の部分があたるので、そこを基準にした。もちろんサドルによってレールとサドル上面の距離はまちまちなんだが、PonzaとStorikaはほゞ一緒だったので今回は都合が良かった(というだけの話だ)。

 斜めに伸ばすことになるが、

 こんな感じ。

 高さも合わせて終了。
 実はこの3.が一番手こずる。今回は都合よくステム長120mmで合わせることができたが、これが合ってないと詰んでしまう。やることは三点、

  • ステム高さ、つまりフォークコラムのスペーサーの量を調節。
  • ハンドルの取り付け角度、つまり送りしゃくりの度合いを調節。
  • ブラケット位置を調節。

 なのだ。サドル高さと前後位置が決まってしまえば、実はハンドル取り付け角度というのは個人の好みで一意的に決まるものらしい。自分はずっと勘違いしていたのだが、リラックスポジションを目指していたので、ついついハンドルは印刷されているロゴの位置が上向きになるようにセットしていたのだ。が、それだと下ハン、といっても実際には垂直に鳴った部分なのだが、を握るのがすごくしんどくなるのだ。どうせ自分は下ハンなんか使わないと思い込んでいたので放置していたのだが、ブラケット位置を下げる必要があってハンドルの角度を変えたときに、偶然握りやすい角度になってしまって開眼してしまった。ネットでドロップハンドルの端が水平になるようにした自転車の画像を見ることがあったのだが、てっきり自分はその目的がブラケット位置を下げたいがためと思っていたのだ。
 話は逸れてしまったが、ハンドルの取り付け角度が決まれば、ブラケット位置を決めることになるのだが、カンパのエルゴパワーの取り付け方法がめんどくさい、というか取り付けボルトへのアクセスがとても不便なので結構げんなりする。それも擱いておくとして、これで大体前後位置と高さが調節できることになる…のだが、これまた難しい。シフトレヴァーを手前に取り付ければ手首が手前に返ることになり、奥に取り付ければ手首を伸ばすようになってしまう。この手首の返り具合も個人の好き嫌いがあって、これまた三点、つまり1.手首の角度、2.ブラケット位置の前後位置、3.ブラケット位置の高さを具合よく調節するのが結構面倒なのだ。
 ハンドルバーの角度は一意的に決まると言いながらも、下ハンを持つのはハンドルの端の位置ではなく、ブレーキを握れるよう垂直部分であることから、割と角度は自由度がある。というか、アナトミックハンドルだと直線部分の角度がハンドル回転角度で変動するために、実はその直線部分が握りやすくても調節するのはシヴィアなのでNGなのだ。丸ハンが好まれるのも、どうやら「ハンドルを回転させても下ハンを握る位置では握り心地が変化しない」という理由もあるんだろう。学生時分は丸ハンしかなかったからそんなことも考えずに済んでいたけど、自転車趣味が再興して10年が経つが、アナトミックハンドルの直線部分が握りやすいからと結構それを選んできたが、なんか遠回りなことをしたなぁというのをしみじみ感じてしまう。
 まぁそんなこんなで、ハンドルの回転とブラケット位置をちょこちょこ交代で調節しながらなんとか作業は終了した。