なんか無理に更新しているような気がする

 ですが、さらっと流すということで。郵政民営化なんですが、こんなアンケートが。
 郵政民営化に
 ほぼ半々ですね。やっぱり気になるのは、議論されていることが本当に実のあることなんかということです。前も書きましたが、前例としての国鉄電電公社の民営化が本当によかったのかどうかという議論が見えてきません。
 国鉄が民営化され、赤字路線が次々と廃止されたわけですが、結局それらの沿線地区はどうなったか。切り捨てられたまゝになっていないでしょうか。民間が参入して盛り上がったというはなしをついぞ聞きません。採算の合わない路線をただ延命のためだけに継続するというのも考えものですが、単純に切り捨てて過疎を加速化するというのも芸のない話です。都市部では人口が集中したまゝ、家賃は下がらず住みにくいと聞き及んでいます。過密化しすぎて問題が起こっている都市部と、過疎化しすぎて問題が起こっている地方との両方の問題の解決のために、都市部から地方への人口の還流を考えるべきだったと思うのですが、そういう方向での問題の解決が考えられたことがそもそもあるのでしょうか。過密化した都市部は人口が減ることにより、過疎化した地方は人口が増えることにより単純に解決できる問題もあるのではないでしょうか。地方には産業がないとのことですが、むしろ人間を都市部に引っ張っていく力が働いていたからこそそういう羽目になったおそれもあるのであって・・・。まぁ幹線は便利になったでしょうが。
 電電公社にも目くらましをされている感じがするのですが、業績がいいのは移動通信の分野であって、これもアメリカなどからの分野開放の圧力を何とかしのいで国内業界に有利な許認可をした結果であるからかも知れず。結局固定電話では儲けが限られているので、移動通信の分野で国民に金を落とさせる流れを作っただけのような気がします。ダイヤルQ2が犯罪の温床でありながら、いまだに有効な取締りがなされないことや、必要とも思われない低年齢層の使用に対して何ら規制がかからない(タバコですらいやいや害に対する告知がなされているのに)ことをみても、はじめから吸着することが目的の“おいしい”金の流れを作ったとしか思えません。情報通信にしても│SDNでおいしい金の流れを作ろうとしてADS└に抵抗したとか・・・。
 もちろん身分が保証されているからといって、サボるのが前提の仕事をするのは許してはならないと思うのですが、全国どこでも変わらないサービスを提供するために働いているのに、非効率だからといって安易に切り捨てられるというのは控えられるべきではないでしょうか。結局地方はさらに不便になり、職もなく、就職するなら都市部でということになり、ますます寂れてしまいます。都市部はさらに人口が集まって、過密化による問題だけが増えるということになります。しかも過密化による問題の処理コストは高値止まりしており、住民に負担を押し付けるだけになっています。当然人口が増えれば市場原理により労働単価は低くなるので、雇う側としては人を安くこき使うには都合がよいわけです。人口が密集しているので金を集めるのにも手間がかからない。都市部への人口の集中は人を働かせて自分はオイシイ思いをする側には都合が良いでしょうが、住む側にとってはある程度の利便性と引き換えに馬車馬のような生活が待ち構えているわけです。まぁ市場経済にとってはあたりまえのことなんでしょうけど。
 というわけで、日本全体のことを考えたときに、郵政だけでなく民営化といった場合にはかならず裏に切り捨ての原理があって、目先の合理性と引き換えに将来どんなツケを払わされるのかわからないわけです。私はこれまでの民営化について必ずとも良い印象をもっていないのですが、諸手を挙げて良かったという人とかいるんでしょうか。