ヒーラーガール#12

 三人がそれぞれ別の場所で、赤毛一人は合衆国に研修に行って、正式にヒーラーとして戴帽式やって任命受けて歌うたって終わり。やっぱ個人的にはよくわからんかった。赤毛の合衆国行きも、日本ではない、海外に行ったからこその新しい学びがあったのかと言われるとそうでもなくって、結局のところ誰もがいけるわけでもない海外研修に行って、待合室の少女を救って名前を売って、あちらでスカウトされましたよ…とか、これ作中のキャラに自慢話でもされてるのかと思ったぐらい。ちょっと連絡がなかったぐらいで、スグ飛行機を飛ばせる身分も御大層だなと思うしかないし、ホント殿上人のようすを見せられているんじゃないかとか…。入江監督作品のクラウでも、アメリカンなライフスタイルのようなものが描かれてたけど舶来信仰とでもいうのか憧れがあるんかねぇ。医療に関していえば盲腸で二、三日入院でもすれば何百万もかかるあちらの医療もなんだかなぁな感じなんだけど。
 繰り返しになるが、最初っから最後まで、歌は上手いし絵はキレイなんだけど、話がどうもピンとこないというか、もう一歩進んでストレスを感じるぐらい。脚本に中堅どころを連れてきたからちょっとはマシなストーリーになるんかと思ったけど、その予想も外れたなぁ。メインキャラはアーティストの化身のような立ち位置なんで、イメージを壊すようなことはできなかったんだろうけど、そういうアーティストのイメージビデオというかPVならまだしも、ちゃんと全12話かけてストーリー作り上げての作品としてはちょっと見どころが少なかったという評価。音楽にしても環境音楽とかあるじゃない?。なにか楽曲に明確なテーマがあって、そのメッセージを伝えるようなものではなくって、ただ流れているだけで主体的に聴かなくてもリラックス効果があるとかそういうやつ。このアニメも、歌をうたったら、なんか知らんが人が助かってその場にいた人が幸せな気分になりました…というシチュエーション集であって、その一つ一つになにか行間を読ませるような深いメッセージはありませんとでもいうのなら、あーそういう作品なのねと納得もするのだが…。

薔薇王#22・23

 主人公が王からすっころげる直前まで。先週の#22はちょっと視聴意欲が減退してたんだけど、こうやって二連続で視聴するとダイジェスト風味ながらなかなか迫力があった。もう転落展開まっしぐらで早々に畳むだけと思っていたが…。
 まぁメガネ公爵とノーマル嫁の話は、主人公を半陰半陽とした甲斐があったというもので、公爵の方はおおきなおねえさんが主人公と自分を重ねて悲恋としてもよいし、単純にBLとして楽しんでもよい感じ。逆に嫁の方はノーマルとしてもよいし、百合としてもよいという。
 で、ヒキでこれはやられたというのが、結局この悲劇を生みだした根本的な原因を女の愚かさに収斂させたこと。主人公の母は、自分の弱さから子供を呪い、結局のところ主人公に対して母になることを拒否したから…という流れになっているように見える。これは昨今のキチフェミが、この物語の主人公の母が子供を産んだのに母になることから逃げたのに対し、フェミ自身は子供を産まないことによって母になることを拒否し、自分のお気持ち大事とばかりに周囲を不幸の渦に巻き込んでるという意味で「完・全・に・一・致」してるということ。今回の話で、主人公の母は主人公に許されることによって自身の罪が決定的になってしまったが、キチフェミの将来を暗示する…というか方向性をまるで指示しているかのような形になってるのがなんか妙に感じ入るところがあったというか。別に女全員が愚かだというつもりもなく、一部のキチフェミが猖獗を極めてるとは思っているのだが、この作品がなぜ今、このタイミングでアニメ化されたのかなんかわかるようなそんな気がするラス前の話だった。

モブせか#12

 ラスボスも倒してまた出世する話。いちおう本人は覚悟を決めるとか何とか言ってたから、まぁそういう話なんでしょといったところ。こうやってモブであるといういかにも他人事といった態度から抜け出るというのが、おそらくアニメシリーズとしてのジュブナイルとしての結論だと思うので、おそらくこの最終回で終わりなのでは。前回今回と盛り上がったし、カタルシスも得られたけど、こうその興奮冷めやらずの状態にとどめ置かれて続編に期待させる…というよりは、ところどころガス抜きをして視聴者の感情を落ち着かせてENDって形のようにも思える作り。
 まぁ乙女ゲーなのに、いかにもシューティングだとかアクションだとかRPGとかの要素ふんだんでどう考えてもB級なんだけど、そのへんをうまく差配してエンタメとしてよく消化できてたなという評価。課金アイテムだよりみたいなところで俺TUEEE展開といえなくもないんだけど、精神的な決断のシーンでは主人公の才覚や覚悟がモノを言ってたし、ちゃんと葛藤なりすれ違いがあって、主人公の能力が周囲のすべてを左右するという展開ではなかったから、そこかしこに考えさせられる要素もあって、笑ってスカッとしてオシマイって作品ではなかったと思う。

このヒーラー#11

 宝箱の前での漫才と、ヒロインがまさかのヒーラーとしての能力を見せてしまうの巻。まぁいつも通りのお笑いという構造。なんか心なしかヒロインとのいちゃいちゃも感じられる展開で、キャラへの馴染みも深まったところで次回最終回。もうパロディというか、JRPG設定もお笑いも徹底的にお約束を使い倒すだけなのであんまり意外性は無いが、お笑いとしてはこれでいいんじゃね?と思えるほどの出来なのではないでしょうか。

BRSDF#12

 主人公がとりあえずイヤボーンで月からの進行を止めたがその後消滅、残された平和構築軍は数十年後月への侵攻を開始するでEND。物語上の役割を終えたキャラはバンバン処理して、浪花節展開ながらノンストップアクションを貫き通すとかそんな感じ?。
 うーん、お涙頂戴としてみてもよくできてるし、シナリオ構築上の矛盾とか引っかかりは感じられなかったので、ストーリーとして悪くはないのだけども、やはりこれは神話物語でしかなく、最後の展開はキリストの最後と復活そのものだったし、環境問題としても、近未来的世界観といった観点からしても、なんかどっかでみたような話の焼き直しって感じで、なにかこの作品が新しい視点をもたらしてくれるとか、そういうどうしても制作側として視聴者に受け取ってほしいメッセージがあるからぜひ見てくれっていう熱いものはあんまり感じられなかったという。シナリオも絵作りもおそらくハリウッド映画を意識したようなもので、迫力もあったし、あんまり退屈もしなかったんだけど、個人的には整ってるけど、クリエーター魂みたいなものは薄目って感じかなぁ。
 なんつーか、やはり前作を思い出すと、アレは容赦なく視聴者のSAN値を削ってきてなにか見るものに突きつけようとするものがあるんだなという迫力があったから、それと比較するとコッチはお行儀はいいんだけど、もっと突き抜けるなりして欲しかったかな…みたいな感じ。

式守さん#9

 正妻力で男の友人やバレー部クール少女にダメ押しのマウンティングをかける話。なんかヒロインのしたたかさをこれでもかというほど見せつけてくる感じ。男の友人にも嫉妬にも似た圧力をかけてれば、当然他の女もNTRしようとは思わないだろうし、ひそかに男に思いを寄せていた女にも温情をかけてれば、義理立てしてやはりNTRしようと思わなくなるわけで、これって結構世渡り上手じゃね?という気はする。まぁ素直に女としての弱さを友人たちに見せるでも、バレー部クール少女は自分のパーソナリティにコンプレックスを持っていて、それをヒロインが解消すると受け取っても構わないんだけど、どう解釈をこねくり回しても、ヒロインは可愛いだけじゃなくてかっこいい=ヒロインは無敵という設定からして、魅力を少しも減じないので、そのへんはよくできているのかも。
 しかし、今回のゲストキャラなんなん?。ハイレグボディスーツに腰パンとかエロいにもほどがあるんだけど、正直なところ女子高生があのファッションをするとは思えないんだよなー。ただ、自分が見てないだけで実在してるのかもしれん。山行き直前の買い物でヒロインがエッグい水着を着るかも…といい、なんか油断してるとこっそりエロネタが紛れ込むので侮れん。

くノ一ツバキ#11

 アイドルとモテについての巻。まぁ全然ストーリーが進んでないってことはないのだけども、元々が忍者村の日常だし、キャラの紹介で最後まで突っ切んの?という感じではある。高木さんのように続編があると考えないと、この1クールで終わったらおそらく視聴者ポカーンだと思う。ちょっといいエピソードの積み重ねだけど、高木さんのように動物としての感情の昂りが得られるわけではなくって、そのへんまだまだ前作を超えるものは見当たらないのだが…。

スパファ#11

 娘が星を得る話。うーん、超能力を使って人助けするという話なのだが、なんで病院構内のリハビリプールで溺れかけた男の子の危機だけ娘の電波アンテナに引っかかるのが不可解。前にも超能力の使い方が恣意的と述べたけど、人が多くて雑念の多い場所ではその念の強さに娘が精神的に参ってしまう描写もあったし、おいしいところだけつまみ食いなのは、まぁ話立てとしてわからなくもないんだけど、ちょっとフェアじゃないよねという。
 なんか子供パートは個人的に当たり外れが大きい感じ。親の視点でのほうがなんかしっくりくる…のだが、それも自分が歳を取ったからなのかねぇ。他の作品だと子供が未熟でも、あー子供とはこういう失敗をやるものだ…物心つく前だから仕方ないと思うものもあれば、あまりにお涙頂戴のためにご都合主義的で肌に合わんと思うものもあって、その差はどっからくるんだろうな。

カッコウ#9

 主人公が紫髪とは公園で、許嫁と妹とは釣りデートをする話。うーん、妹ちゃん、ずっとそばにいてそういう付き合いをしてきたのだからそういう態度はわかりはするんだけど、それは争奪戦では不利なんだよーみたいな。まぁ話としては関係性を維持して読者になじませる踊り場的展開なのかね。構造的にはやはりヒロインズがそれぞれの方法でアプローチはしてるんだけど、そんなに大きな変化は今回では見せてないけど。
 しかし、小アジは大物釣りの仕掛けでは釣れないんだけどな。針の大きさがそもそも違うんで、小アジは寄ってもこないハズ。

サマレン#10

 廃病院の調査と敵とのバトル。なんとなく話は進んでるけど、若者集団でのつながりの補強程度ぐらいにしか今回の話は進んでなかったような。小説家の先生とのつながりが切れていてダイジョーブなのとは思うが、そのへんはストーリー上の都合なんで特に問題があるわけでもなく。

おにぱん#10

 動画配信の巻。最近のコメディアニメって、このネタ好きだよね。この回はホラーを混ぜて独自感を出してたけど、それ以外はほぼフォーマット通り。最近の小学生の成りたい職業にユーチューバーというのがそこそこの割合いるようで、なんで職業?という疑問もあるが、それなりに視聴者にフックするのかねぇ。いちおうこのホラー仕立ては子供に対する警戒も込めててそのへん抜かりはないなという感じではあった。

まちカドまぞく2#10

 夏休み終了前の一コマ…みたいな?。いろいろ内面を掘り下げるような話だったのだが、正直間持たせのような気がしないでもない。それにしてもこのアニメ2期目が2クール目として何を主張したいのか見えてこないのがよくわからんところ。姉の桜に会ったのは一つの区切りではあるんだけど、普通物語の山場として#10や#11にクライマックスをもってくるのにどうもパッとしない。いちおう#12で最終回らしいし次回や最終回にそれなりの結論を持ってくるんだろうけど、1クール目ラストのように本来敵であるはずの桃との和解の約束を取り付ける…といった結論が示されるのかどうか。


ヒロたる#11

 中傷写真の犯人がわかり、和解を試みるの巻。中盤でアイドルとは関係性がよかったから、タイトル詐欺だと思っていたのだけども、きらわれ…とはファンからという意味だったのね…。
 しかしまぁ、普通だったらこういう作品で明らかな悪役はあまり作らないようなものなのだけど、そのへんよく明確に悪役キャラを作ったなという。いちおう推しのために身を持ち崩すその気持ちはわからんでもないけど、黒髪ロングのやったことは普通公的には許されないものであって、主人公が和解を試みているけど、あれは本来黒髪ロングが反省すべきこと。主人公が体現してるのが女の光としての部分なら、黒髪ロングは闇の部分であって、最終的には落ち着くべきところに落ち着くにせよ、よーその女の醜い部分から逃げずに描いてるわ…という感じはする。ED映像には女三人が仲良く…のカットばかりなのが、OP映像だと、ギャル娘ちゃんは一切描かれてなくて、ホント光と闇の対比がテーマになってるから、そのへんも物語の進行度によって明らかになってくるのも単純なネタバレになってなくてよい感じ。

骸骨騎士#11

 特大モンスターの乱れ打ち。正直物語としてはもう終わっていて、あらたなメッセージやテーマが示されることもないから見せ場を作ってるだけなんだろうな…と思いながら視聴してた。
 しかしなんだな、主人公のアバターが骸骨であることの必然性とか原作者の意図みたいなのがピンとこないなーという感じ。今回のヒロインのプンスコラブコメ展開から、別に人の資質に惚れるのであって…というメッセージは意味があるんだろうけど、現実は「但しイケメンに限る」なのであって、その主張自体がお花畑だし、主人公が正義の味方ヅラできるのも、俺TUEEE設定だからであって、彼が持っている能力は彼自身が努力なりして身につけたものではないからなぁ…。

黎明期#10

 鉄砲玉として送り込まれた少年の心をほだすものの、彼にはすでに自爆テロとしての仕掛けが施されていて…の巻。まぁキレイごとの連続が鼻につくといえばつくんだけど、しつこいぐらいに丁寧に言語化してる部分はそんなに悪くもないのかなーと思えてきた。なんやろ?展開自体はオリジナリティを感じないんだけど、前にも言った通り、これはテストケースの寄せ集めなのであって、その丁寧な語り口だとか、そういう構造だとか、物語のベース部分をしっかり作り上げるあたりに、目立たないけどオリジナリティがあるのかなという印象を受ける。
 しかしなんだな、のじゃロリに対する主人公の告白も淡々としてて意図を掴みかねるな。ただ、個人的にはよくわかるというか、彼自身がもう達観した位置に立っていて、肉欲だとか恋愛状態における感情の高ぶりとかは一切無視して、ただただ一人の人間として安心できる人はだれかと言われたら、今まで出てきたキャラの中では確かにのじゃロリが一番なんだよな…。まぁあんまりその視点はなかったのだけども、唐突であってもこういう提示のされ方をされると、確かにコイツ見る目あるな…みたいな腑の落ち方はする。


恋せか#11

 悪の組織の新キャラ紹介とヒーローのサイン会の巻。なんか不思議なもんで、まだ紹介やってるの?とか、くだらんエピソードやなと思いながらも、なんか自然に淡々と楽しんでる感じ。もともとがそんなに大層なテーマを居住まいを正して語る作品ではないし、物語の一番の危機は二人の関係性がバレるかバレないかであって、そういうドタバタの中に伏線を仕込んで補助線として読者に何かを伝えるスタイルだろうから、まぁこんなもんじゃねといったところ。
 しかしなんだな、今回も冬山で戦ってたケド、あんなところは誰もいかないし住んでないから、人間の生活を脅かすためにあの悪の組織が行動してるわけじゃないのがまるわかりなんだよなー。実写の特撮もののバトルが港のコンテナ置き場だったり、鉱山の採掘現場だったりするのは、人間の気配が少しでも残っていて、それでも爆発シーンのために火薬を使える場所はそこにしかないという撮影上の都合だからなんだろうけど、漫画だとそういう制約は一切ないのだから、悪の組織はその気になれば市街地で戦うのが悪としての役割のハズなんだけど…。

処刑少女#12

 私たちの旅はまだまだこれからだEND?。とりあえず最終回。公式ツイを見ると、この後原作三巻に続くとか書いてあって、続編製作決定とかそういうアナウンスが今のところないから、これで終わりなのかな。
 いちおうヒキで、OP映像で繰り返されてる赤毛の師匠がラスボスみたいだし、話は全然終わってないどころか、前座も前座。転生女子高生があれだけ主人公に思い入れを持っているのに、そのきっかけというか理由になるエピソードも全然なしなので、転生者を殺す旅路で関係性が深まったりトラブルがあったりという見通しは立つけど、まぁほんの一部分だけしか見せてもらってないよね…としか。まぁ今回も述べられてた、前世に戻りたくない理由だとか、主人公にこだわる理由なんかも、ほのめかしはあったし、どうせ詳しく説明されるとしても、どっかで見たようなエピソードにアレンジを加える程度だろうしで、どうしてもそれがないといけないってこともないんだけど、このアニメを一つの大きな物語だとすると片手落ちどころか片足もいろんなところが欠損状態みたいな感じ。
 ざっと振り返ってみたら、まぁストーリーテリングの手法として、構成力はしっかりしてるし、展開もよく考えられていて、まぁエピソードごとのテーマもありはするし何がそんなにダメということもなく、むしろよくできた作品だろうと思うんだけど、個人的にはどこかフックしなかったなという感じ。

阿波連#12

 いろいろな誤解?が解けて、みんな揃って大団円の巻。なんと、キャンプではヒロインではなく主人公から告ってたという。結局その報告会をやって誤解が解け、教員も呼んで感謝祭みたいな流れ。そういやなんでヒロインの名前というか姓が阿波連なのかずっとわかんなかったのだけども、今回ヒロインの特徴である「はかれない」のもじりが「白佳蓮小学校」に使われていてやっと腑に落ちたという。要するにあの鼻血教師がずっと言ってた「あはれ」のほうのもじりだったという。
 まぁ主人公は主人公としておいとくにせよ、この作品のテーマである人との距離感がはかれない人の社会的なアダプテーションをどうするか?という点についてはあまり大したことを言ってなくて、そもそも彼女の距離感を疎ましく思うキャラクターはほぼ出てこなかったし、彼女のありかたをそのまま最初っから受け入れてる人たちがほとんどで、主人公ですら最初は軽い違和感を覚えていたもののすぐ順応したから、要するに彼女のありかたをそのまま受け入れる人たちがそのまま集まってENDみたいな話になってるだけのような気はする。
 なんつーか、ギャグとして、読者を笑わそうと繰り出されるネタは微妙なんだけど、そうではなくって、各キャラの関係性がほんと心地よい感じで何とも不思議な印象。最初はそのギャグの出来が微妙だったから、これ本当に12話も続けて大丈夫か?と心配してたぐらいだった。いざ終わって振り返ってみるとこのほのぼの感が妙に魅力的で好意的な印象で終わった感じ。
 よくわからん感じだが、人との距離がはかれないという問題は大した問題じゃなくって、それより社会的には個人分断化のほうがダメなんじゃね?という主張のような気はする。ツンデレ少女も今回のストーカー同級生も結局のところは自分の思い込みで他者に対して攻撃的なのであって、相互理解や思い込みによる誤解が解ければトラブルは自然に解消していったことを考えると、そんなところなのかねぇといったところ。世の中にはかわいそうな人が居て、そいつ、つまりこの作品ではヒロインを社会がどう受け入れるかという受容の物語かもしれないと最初は思ってたぐらいだから、そういう話でなくって本当に良かったという。

しゃちされたい#11

 OP映像ではずっと登場してたのに、今までずっと出番がなかった鬼娘の登場。可愛いを愛でるだけの今まで通りの展開なのだが、上記新キャラ登場で不穏なセリフ。でも次回最終回。
 ん~、主人公も隣のイラレも、もうこの状態だとシンママのような気もするが、お勤め人が子供を保育園に預けないのも、イラストレーターでずっとやってく決心をつけるのに子供を作るはずがないので、それも違うんだろうなという感じ。お年玉が10円玉で、それも自分が欲しいものではなく賽銭が得られたから初詣に行けると喜ぶのはさすがに出来すぎ。でもそういうファンタジーが心和むのも事実。
 こういうものの種類だと仙狐さんを思い出すが、ファンタジー色の薄い本作の方がなんか落ち着くような気はする。似たような作品だとは思うけどねぇ。

パリピ孔明#12

 まぁフツーに孔明側の勝利でEND。アレ、これで終わり?。面白かったのは面白かったけど、なんか予定調和気味にフツーの出来だったなという感じ。2クールはあると思ってたからなんか拍子抜け。原作はまだ連載が続いているけど、アニメとしてちゃんとキリの良いところで終わってるし、まぁ別にこれでも構わないんだけど。
 しかしアレだな。原作にあるからそのままアニメにしたんだとは思うけど、ラップの兄ちゃんのパートは無駄とは思わんけど、個人的には歌姫のイケイケドンドン展開を見たかったから余計なオマケみたいに感じる。いや、ラップの兄ちゃんが包含するターゲット層もいるし、歌姫と競合しない形で別のテーマというかメッセージはちゃんと伝えられてるから、意味はあるんだけどサ。
 赤壁という最大の故事を持ってきてたから、あーこれ以上の盛り上がりはないのかなという気がしたのでもしかすると本当に1クールで終わりかもという気はちょっとしてた。まぁ分割で続編があるかもしれんし、でもまちカドまぞくや盾勇が長いブランクを挟んでの続編でなんか熱気を失ってるように感じるから、続編あっても勢いはないかも。

RPG不動産#11

 暴走した火竜を止めるべく不動産メンバーが何とかしようとする話。次号予告ではどう考えても棺桶に入っているとしか見えない主人公のカットで終わるし、なにやら不穏な空気は漂うが、まさか本当に主人公が死ぬとも思えずでなんとも。
 火竜が暴れてたのは出産の地を探すため…という提示に、あーそこで不動産と絡めるのか…と思ったんだけど、これもどうなるんかね。ヒキのシーンではほぼ無音にする演出だったし他のキャラ絵もほぼ止め絵。

 しかしこれ以上はないというほどの濃密な時間。今回は全編にわたってシリアス展開なんだけど、
 なんのかんのいってコメディなのだが、ホントなんなんだろ?。軽妙な語り口でシリアスを主張…とでもいうのか、どうしても心に残って二度見してしまう。

村人A#11

 もっと歳をとった自分が前回の敵だったというお話。いわばループもののいろんな段階の自分大集合って感じだが、アイデア自体はそこそこ面白いとは思った。が、なんかタイミングが遅すぎやしないか?という気もするが、そもそも原作でこれがメインなのかどうかもわからず、とりあえずアニメ化するにあたって、シリーズ全体でのメッセージ性とかテーマとかを中心にシリーズ構成を組んだのではなく、とにかくこの作品のウリを詰め込んだという感じなのかねぇ。いちおう最初からして主人公が後代に転生するという話で、その転生先のキャラがかつての自分が直面したターニングポイントに戻される…というのは確かに時間と転生についての壮大なテーマとはいえるんだけど、これを中心に組み立てるんだったら前半の学園パートは正直要らんような気はするが…。

盾勇2#11

 話の整理と、追いかけていった仇敵から反撃を受けるの巻。「波」に関して話が集約されてきてようやく話の筋がスッキリしてきた感じだが、個人的には世界の危機を救う勇者というテーマにはあまり興味がないのであーやってるやってるぐらいの感覚。というか、主人公がこの世界でルサンチマンをこじらせた部分がこの作品のポイントだと思ってるぐらいなので、ようやく得た理解者というか家族にちかい仲間を失うとかすれ違うとかで瞬間湯沸かし器になる展開の方がのが1クール目に比べてよわよわだがよっぽど見どころがあるとは思う。まぁなんというか、人間の行動原理は、世界を救うだのと言ったきれいごとよりも、怒りとか怨みの感情にドライブされるってほうがよっぽど人間臭いよな…というところだが。

であいもん#11

 下萌えとぜんざいの巻。過去話沢山してVDも少し。これだけ紹介してたら娘の父親を次回登場させるのかも…という気がしないでもないが、尺からすると唐突だしよくわからん。まぁいつも通りのお涙頂戴…だったがちょっと薄目。

トモダチゲーム#11

 かくれんぼゲームの勝者発表と種明かし。主人公側が勝つのは展開上仕方がないんだけど、あそこまでじらしておいて、どうやって勝ったかの答え合わせの部分、これもまぁフィクションだから原作者が好きなようにでっちあげることができる。のではあるんだけど、それが読者に面白いと思わせるか、矛盾なく納得させられるかだけの話であって、まぁそのへんこじつけが強引な作品も結構あるのだけども、結論として個人的には満足したというところ。すごろくゲームのときはあんなに言い訳臭く感じてたのだけども、今回のかくれんぼゲームは構造的に同じであっても感じ方が全然違う。答え合わせの前に読者に開示してる事実と、答え合わせの後で明確になる事実の間に齟齬がなくて、前後で情報量もそんなに差がなく、理屈付けがそれなりに自然だったと思う。運営に主人公を怪物と言わせてた割に、その怪物っぷりはあんまり感じなかったのだけども、キャラに言わせなくても読者の側で主人公は理由があってのことと予め予想なり先入観があるからこれも問題ないように思う。
 一時帰宅でメンバーたちに大きな変化があって、これ本当に来週で最終回なの?と思うし、ちょっと振り返ってみてもこれで終わりになるのは尻切れトンボだと思うが、続きは原作でENDでも分割2クールでもこれだとどちらかわかんないなという感じ。ミスリードからの答え合わせもなんか作り物臭いところはあるが、これだけやっちゃっても結構次回が楽しみの範疇で終わってるという判断。今回もバスケのキャプテンが主人公を殴って勝敗が決まったのでは?と先週思ってたけど、実際は勝敗が決まってから主人公は殴られてたということだったわけで、見事に予想を裏切られたが、だからといってストレスでもなかったんだよな…。

勇やめ#11

 狡兎死して走狗烹らる…が嫌だったという吐露。うーん、ここに至ってダメな方面に急旋回するとは思わんかった。主人公、どうせ死ぬのであれば後の世界のことはどうなっても彼にとっては無関係になるのだから、正直に言うと一人で勝手に死ね…としかならないと思うのだが…。魔王側に後事を託すとはいえ、彼女たちは勇者がいたとはいえ一旦人間側に撃退されてるのであって、主人公の見込み通りだったとしても、彼女たちがどこかでつまづいて退場するかもしれんわけで、なんとも。
 主人公は今までの説明を聞く限り、彼を撃退することはほぼあの世界ではいないように思われるわけで、人間側に嫌われたからと言って事実上あの世界の神としかいいようがなく、ちょうど現代社会でいうと、自分の存在感を示すためにやたら世界に武威をしめすアメリカ合衆国のようなはた迷惑な存在。世界を救う役割を演じるためにワザと世界を破滅させるのは、こう自分が人を助ける優しい人間であることを示すために、世の中に不幸な人が溢れていないと困るから、自民盗の格差拡大の悪政には敢えて文句を言わずに日本があれるままにしている子供食堂の運営みたいな立ち位置にも似て、まぁ原作者がそういう日本の構図を知らないわけではないだろうし、おそらく彼が勇者に全面的な救世主の役割を与えてるとも思われないんだけど、しかし勇者は自己肯定感が低くやむにやまれぬといった精神上の追い込みに遭って、でもやってることは能力のないものへの指導だったんだよね~と考えると、アイロニーというイメージともちょっとかけ離れてる印象はある。
 いちおうラス前のクライマックスなんだから、主人公のやり方はオカシイものの、彼なりの悲しい事情があってそれでもその経験をもとに後進を指導してなんのかんのいって世界をよい方向に導こうとしてる…という風に見せていると考えるのがフツーなのであって、いやぁ、主人公狂ってるでしょ、地獄への道は善意で敷き詰められてるんだよみたいなアイロニーが込められている…というのも、可能性としてないわけではないんだけど、ざっとこの#11を視聴した感じそのようには受け取れなかった…という評価。Viviが、あれ、奴隷化された人工AIロボットが人間に対して反旗を翻すのを阻止するために、何を考えたかその被差別側の人工AIであるヴィヴィが奮闘するという内容だったわけで、あれは最初っからそういう構造が仕込まれていたから間違い様がないし、実際起こるイベントはそりゃ人間が搾取を続けたら人間側にしっぺ返しはくるでしょという展開ばかりだったわけで。
 マネジメント講座をぬけぬけと素材に持ってきた割には、物語としては良く整ってたなとは思っていたので、ちょっとこの展開はズッコケた。魔王側は組織としては例えばサキュバスにとってはブラック企業だったわけだし、魔王は理念としては見るべきものがあったとしても部下を使ってなにか事業をするにはあまりにもマネジメント能力が無かったというわけなので、組織改革をやったところでなんとかなるの?という疑問はある。この作品で語られてる手法は別に秘密でも何でもないのであって、これを駆使して一つでもブラック企業が心を入れて組織カイカクしてよくなった事例の一つでもあるのなら、もうとっくに日経とかが記事にしてるハズなのに、そういうのも見当たらない。しかも日本の財界を牛耳ってる連中は既得権益をかたくなに守り、政官ともコネで深く結びついて庶民は毟られるばかりなので、そういう固陋頑迷な指導者のために経済的停滞を続けてる日本に対して、まだまだやりようによっては将来は明るいよ…というメッセージだったとしても、それは鼻で嗤うしかない。どーしてこーなったんだろ?。世界全体を相手にしなくても、他の作品のように世界をいくつかの勢力に分割してその勢力同士のせめぎあいにしちゃったら壮大な陳腐さからは免れたと思うんだけど。

バディゴル#11

 主人公が特訓する話。うーん、スポ根と言われたらスポ根なんだけど、あんま忌避感はないなぁ。口では反発していても、ゴルフ人生をけがであきらめなけばならなくなった部長が次々と課す試練を楽しんでクリアしているように見えたので、あんまり抑圧的な雰囲気も感じなかったし、ダイジェストで急速に成長させていたんだろうなという感じ。その分目標を明確にしたり、ドラマ部分を際立たせたりと、やっぱり物語としての面白さは維持…という風に見えた。まぁ個人的に現代性とか社会性とか盛り込んでくれると物語は面白くなるんだろうという気がしてるが、そうではなく案外物語としての面白さを追求すればするほど、王道展開からそんなに逸脱しなくなってしまう…そこにオリジナリティをどう織り込んでいくかがライターとしての腕の見せ所なのかな…とふと思った次第。

BRSDF#11

 軌道エレベーター付近に集結するが、月からの攻撃が始まってしまうという話。人間を絶滅させて一からやり直すという話で、これ、おそらく視聴者の大半には唐突に感じられたのではなかろうか。でも個人的には、あ、そういうことかみたいな腑の落ち方をした。それは多分に環境問題に対する認識の有り無しによるところが大きいと思う。そもそも環境問題というのは市井で語られてることは相当に胡散臭いのであって、

そもそも地球に優しいとか、よりよい地球環境って何?

初期の溶岩ドロドロの灼熱の大地だとかスノーボールアース(全球凍結)などを経験してる地球にとって、数度程度の平均気温の変動なんて地球にとって何でもない。

地球に住む人間にとって住みやすい環境であることが、地球に優しいだとかよりよい地球環境という、結局のところ徹底的に人間めせんのエゴ

しかし人間にとって住みやすい環境を壊してるのは他ならぬ人間自身

人間の考える理想的な環境を維持するために一番の阻害要因が人間なのだから人間を絶滅させることが最適解。

しかし人間がいなくなったとして、人間にとって住みやすい環境を維持する必要がそもそもあるのか

なら理想的な環境を壊さないような人間を一から作り直そう


人間を一旦絶滅させて、もう一度やり直そう←今ここ


 みたいな感じだと思う。なので、主人公が救世主として戦いに勝ち、人類を救ったところで
→ふりだしに戻る。なぜなら人類は何をどう反省すべきか全然わかってないから。
 でしかないと思うので、個人的にはここで一旦敵に勝たせて人類を絶滅させ、新しく発生した新人類の物語をやってくれる方がSFとしてよっぽど見ごたえがあるんだと思ってるが、次回最終回。どう考えても尺がない。

司書#36

 またまた身分制度に主人公が助けられてしまう話。いわゆる話の盛り上がりとしてこの3期はそれほどつまらなくもなかったんだけど、終わってみたらヒキが2期と一緒なのでちょっとワロタ。テーマとしては主人公が助かるために払った代償はでかかった…みたいなものもあって、赤髪を結局助けちゃうのか…と思いはしたんだけど、あの裁定自体はよく考えたなということもあって、印象は悪くない。しかも養女になるということで、家族や商人も皆殺しが選択肢にあったということも明らかにされてちょっとビックリしたぐらい。そこまでやらんでも…と思ったし、自分はなんのかんのいって日本の前近代を想定してたからもっとのんびりした結末になると思ってたんだけど、江戸時代って、幕府に早々をしでかそうもんなら国家老程度の首はポンポン飛んでたので、そういや日本でも血なまぐさいのはそうだったなと思い直したぐらい。養女の一族の痕跡を消そうかという判断も、まぁ作中でも述べられていた通り、本人が家族の安寧を望めば望むほどそれは弱みになり、貴族間の対立で付け込まれる対象になるから当然なんだよな。戦国期、例えば秀吉が目をかけた人物は次々と養子にしていったわけで、取られた大名の方はそれはそれで権力者とお近づきになったということで取り潰されるどころか威光が強く働いたワケだけど、それはあくまで大名という貴族だったからであって、平民だったら同じ機能が働くはずもない。
 しかしこれで主人公は権力者としての地位を手にし、しかも周囲の貴族は印刷技術を本人たちは権力維持のためなのだろうが、だからこそ理解があって本の普及にとってはすごく都合の良い環境にはなった。
 まぁツンツン髪の貴族が領主なんだろうなとはぼんやり予想がついてはいたのだが、神官長が異母弟で、神殿長が叔父なのが、もう世俗の権力と宗教の両方を独占して権力者オブ権力者なのはワロタ。西欧だったら宗教はあくまでローマ教皇がしっかりにぎってたんだけど、この物語世界の宗教はキリスト教ではなく、在来の自然発生的な宗教という設定みたいなので、そりゃその地の貴族がいいように扱うのも当然で、なかなかうまくハマってるようには思った。
 そして to be continued…の文字。今回で主人公に親しいキャラはいわば切り捨てた格好になってるし、条件は整ったから4期は一挙に本の普及に重点を置いて話を進めるのかな。